ワインディング・トゥリーのマクシム・イズマイロフ最高経営責任者(CEO)は、仲介業者は新たな技術を踏まえて、手数料体系を見直すなどビジネスモデルを修正しなければならなくなると指摘。OTA各社は手数料率を現在の20─25%前後から5%程度に引き下げざるを得なくなる可能性があるとの見方を示した。

これに対しGDS企業各社は、ブロックチェーン技術では提供できないサービスやリアルタイムの価格設定の仕組みを提供していると強気の姿勢を崩していない。

セイバーのディレクター、フィリップ・リケンズ氏は、複数の情報源を統合して予約を可能にする仕組みは、ブロックチェーンでは実現できないと主張した。

またトラベルポートのバイスプレジデント、トニー・ハード氏は、ブロックチェーンを使った取引は従来の手法ほど短時間で終わらないと指摘。「取引が確定するのに10分も待たなければならないのなら、リアルタイムの環境とはなり得ない」と疑問を呈する。

一方、旅行関係の情報技術を手掛ける企業は、新たなサービスにブロックチェーンをどう活用するか試行錯誤が続く。

航空輸送関連の情報技術企業SITAは、ヒースロー空港やIAGと組み、運航情報の共有にブロックチェーンを活用できるかどうかを検証している。

SITAの首席エンジニア、ケビン・オサリバン氏は、それぞれの空港や航空会社が独自に運航データベースを保有している現状では、正確な運航状況を把握するのが難しいが、各空港と航空会社が自社のデータをブロックチェーンに反映させてデータを共有できれば、問題が解決されると説明した。

またアマデウス・イノベーション・パートナーシップの責任者サラ・パバーヌ氏は、手荷物の追跡やロイヤルティプログラム、旅客の本人確認、国境をまたがる料金の支払いなどでブロックチェーンが役立つ可能性があると話した。

国際航空運送協会(IATA)は航空会社と旅行代理店間の決済システムにブロックチェーンを使う試験を進めている。この場合の費用は、ペイパルなどが提供する決済システムよりも低く抑えられる可能性があるという。

(Victoria Bryan記者)

[ベルリン 10日 ロイター]
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