<中国の近未来都市・深圳が生んだ新世代クリエーター、ナオミ・ウーの奇想天外で(意外に深い)ハードウェア制作の世界>

中国の「サイバーパンク都市」深圳に住む自己デザイン型の美しき「サイボーグ」――それがナオミ・ウーだ。

彼女の正体はテクノロジーデザイナー。LEDで光るスカート、3Dプリンターで造形したタンポンケースやビキニトップなど、女性向けの実験的な試作品を生み出す一方で、ハードウエアの製作もしている。

ウーがYouTubeで公開する動画は、中国のテクノロジー業界の内情を英語で伝える点で類を見ない。製作現場を紹介する映像ブログは膨大な数の再生回数を誇り、プロジェクトの進行状況をシェアするソーシャルメディアアカウントには数万人のフォロワーがいる。

国際的に名を知られたのは15年、光るスカートを発表したとき。超ミニのデニムスカートの内側にLEDを装着したこの作品は、米ソーシャルニュースサイトのレディットで大きな話題に。ほかにも光る靴から中国企業・澄星無人機のナノドローン専用ケースまで、手掛ける分野はさまざまで、ポップで奇想天外なデザインが売りだ。

「秘密は何もない」と、ウーは強調する。「私の工作スキルは中高生レベルだけど、この手のハードウエア製作の分野で最も理想的な環境に住んでいる。作品はどれも自作している」

当初はアメリカ人が「無名の中国の女の子」に注目していることに得意になったという。だが知名度が上がるなか、彼女をネットで知った男性たちから反発と中傷の声が巻き起こった。

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15年に光るスカート(写真上)が話題になったウーは、LED内蔵の鏡をつないだ第2弾のスカートも制作(写真下) Naomi Wu

ウーが自身の身体も「工作」の対象にして美容整形手術を受けたことから、シリコンバレーの多くの男性が彼女は本物の人間ではないと信じた。その1人が、ものづくりに携わる「メーカー」のムーブメントを起こしたデール・ドハティだ。

ドハティは、ウーは男性エンジニアチームの顔を務めるモデルにすぎないと中傷。「ナオミは虚構の存在で、実在しない」とツイートした(このツイートは既に削除され、ドハティはウーの正体について疑問を呈したことを謝罪した)。

何でもありの深圳