ノルウェーは政権交代が頻繁に起こる国だ。今年の選挙で与党入りできなかった場合、ポピュリスト政党はノルウェーでは成功できず、左派陣営が勝った、ということになる。
同時に、報道陣や小政党が指摘しているのは、「左派政権になっても、ポピュリスト政党が必要になる」ということだ。左派ポピュリスト政党の>「中央党(Sp)」は様々な要素が絡み、大きく支持率を伸ばしている。最大政党「労働党(Ap)」との連立政権となる可能性が高い。
中央党はもともと「農民の味方」といわれている愛国主義が強い党だ。農産物をはじめとして、なによりも「国産」を好む。環境政策に強くこだわらない党員もおり、留学生など外国人の支援には消極的だ。首都中心の政策を嫌い、地方に住む人々を味方につける。「実は、隠れポピュリスト政党だ」と昨年から警報が鳴らされているのだ。筆者も、中央党に関しては、「たまに進歩党みたいなことを言うな」と不思議な感触を以前から覚えていた。

移民に寛容なイメージが強い左派・労働党も、「我々の移民政策は進歩党とほとんど変わらない。違うのは、移民や難民に対する表現方法だ。我々はあのような言い方はしない」と主張している。意外かもしれないが、移民政策の方針が実は大きく変わらないのは本当だ。「労働党のほうが、まし」という戦略で有権者を説得する。
「ノルウェー・ファースト」、「我々にも進歩党のような厳しい移民政策が可能だ」と主張する傾向が強まりつつあるノルウェーの各政党。進歩党は、少しずつ他党に影響を与えているようだ。今年の選挙の行方が注目される。Photo&Text: Asaki Abumi
