ネタニヤフ首相
ネタニヤフ首相は国内外から大きな圧力に直面していた GIL COHEN-MAGENーPOOLーREUTERS

国際的な圧力も大きい。アラブ連盟は今年7月、ハマスに武装解除とガザ支配の終了を呼びかけるとともに、初めて23年のイスラエル奇襲を非難した。ヨーロッパ諸国も繰り返し停戦を求め、イスラエルの攻撃を批判し、パレスチナを国家として承認した。

イスラエルは通常、ヨーロッパの圧力を気にもかけないが、トランプを無視することはできなかった。トランプは今、この問題で議会の支持を確保する政治力があるし、トランプを無視すれば個人的に永久に根に持たれることをネタニヤフは知っている。

圧力と打算が生んだ停戦

イスラエルが9月にカタールを攻撃したことも大きく影響した。カタールは中東におけるアメリカの重要なパートナーであり、トランプに大統領専用機をプレゼントするなどして公然と取り入っていた。イスラエルの標的はハマス幹部だったとはいえ、カタール国内を爆撃したことにトランプは激怒した。

カタール攻撃後のアメリカの大きな圧力に、ネタニヤフはついに折れた。かねてからイスラエル国内では、戦争疲れから人質救出を優先するべきだという声が高まっていた。昨年6月の最高裁判決でユダヤ教超正統派の兵役免除が違憲と判断され、極右政党が相次ぎ連立を去ったことで、ネタニヤフの政治的立場が危うくなっていた側面もある。

アメリカがとるべき道は?
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