<何万人もの男たちが涙を流し、歌に身をゆだね、隣の見知らぬ男と肩を組む。オアシスの再結成ライブにあったのは、現代社会が奪いかけている「男の居場所」だった>


▼目次
1.「彼女たち」が立ち寄らないオアシス
2. 男たちの「共通言語」としてのオアシス
3. ノスタルジアが解き放った、新しい居場所

1.「彼女たち」が立ち寄らないオアシス

私は男が嫌いだ。いや、大好きでもあるんだけど、やっぱり好きじゃない。こんなに性格がいい私なのに、プライベートでも仕事でも男嫌いのイメージが付いてしまった。

でも実は、ストレート(異性愛)の男友達もけっこういる。男の子って、どこかキュートなのだ。

怪しげなビールが好きで、やたらとサッカーに熱くなり、どこから見てもダサいアップルウォッチのバンドをうれしそうに見せびらかす。「これ見て!」と得意げに差し出してくるのが、ただの観葉植物だったりする。

高校や大学時代からの数人の男友達は今も大事にしている。でも正直なところ、最近はストレートの男性との会話に誠実さを感じるのが難しい。

数年前に離婚してから、私は男性中心の場所やストレートの男友達の多くから距離を置くようになった。

いま付き合っているのは、大半がクィア(性的少数者)で非白人の女友達。彼女たちが絶対に行かない場所がある。

そう、イギリスのロックバンド、オアシス(Oasis)のコンサートだ。

オアシスは16年前に解散し、ノエル(Noel Thomas David Gallagher)とリアム(William John Paul Gallagher)のギャラガー兄弟がさんざん兄弟げんかを繰り返した後、昨年になって再結成を発表。

今まさにワールドツアーの真っ最中だ。

全41公演に及ぶツアーは、ガールフレンドのママに会うのにサッカーのユニフォームを着ていくような男たちでごった返している。

私は7月にロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われたライブに行ってきた。

2. 男たちの「共通言語」としてのオアシス

男性の孤独が社会問題とされる今、社会学者は解決策を探すのに忙しい。

もっとスポーツをやらせる? タンパク質を増やす? 人気芸人のポッドキャストを聴かせる? オアシスのライブは、少なくとも1つの答えをくれた。

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【note限定公開記事】「オアシス再結成ライブ」に見えた、男の安息地――ノスタルジアがひらく親密さと可能性


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