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改修後のロビーの予想図。広さは2倍、カフェバーも新設予定だ RENDERINGS COURTESY OF CHARCOALBLUE, FLYLEAF CREATIVE, AND BEYER BLINDER BELLE

そうした新装部分をアールデコ調の家具でしつらえ、エントランスには長年アポロのステージを飾ってきたスターたちの写真が壁一面に並ぶ。ステージ写真は今後、新たなデジタル体験によって強化されるだろうとコーワンは言う。

「(それらの写真には)奥深い歴史があるが、ロビーにタッチスクリーン式のディスプレイなどの技術を導入できた。アポロが最初にアフリカ系アメリカ人の演奏を許可した30年代にさかのぼって、今日のアポロをつくった出演者たちのことを知り、その姿を見られるようになる」

特に大きく変わるのがホール。スプリング・ベネフィットの準備が進むなか、プロフェットは記者と共にオーケストラ席の後ろに立って、装飾の多くは残るが再開場後のパフォーマンスは従来とはかなり変わるはずだと説明した。

「歴史的建造物に指定された由緒ある劇場の多くの部分はそのまま残るが、これはテクノロジーとともに双方向性も本格的に体験に結び付け、ここで起きることの多くをデジタル化していく格好のチャンスだ」

ミュージシャンやコメディアンや(オバマ元大統領など)演説者たちのサインで埋め尽くされた壁はそのまま残るが、まだ電気による照明が比較的新しく、拡声装置など想像もつかなかった時代に設計された空間で技術面の大規模なアップグレードがひそかに進行中だ。

存続の危機を乗り越えて
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