<韓国発ミュージカルの快挙に、ノンバイナリー俳優の主演男優賞受賞。移民の町ニューヨークの劇場街はアートへの逆風には負けない>

今年のトニー賞は、とにかくノミネートされた役者がすごかった。もちろん歌や芝居もだが、その顔触れの多様性がすごかった。

「今はアートに逆風が吹いている時代。だからこそアートの重要性が身に染みる」と言ったのは、賞の常連で今回も『ジプシー(Gypsy)』で主演女優賞にノミネートされたオードラ・マクドナルド(Audra McDonald)。「私たちが語り、みんなが見に来てくれ、互いの人間性を確認する。そこが本当に大事なの」

Audra McDonald Stars in GYPSY - Now on Broadway

2020年来のコロナ禍はアートの世界に、特にライブが命のブロードウェイに大きな打撃を与えた。

全ての劇場が史上最長の1年半も閉鎖され、その逸失利益は何十億ドルにも上った。ようやく劇場が再開されても、すぐには観客が戻らなかった。だが今シーズンは違う。舞台に活気が戻り、興行成績も上向いている。

この素晴らしき復活劇で際立つのは、ヒット作の幅の広さだ。今どきの政治家や政府機関はDEI(多様性、公平性、包摂性)を目の敵にしているが、今年のブロードウェイ(そしてトニー賞)では多様性の徹底こそが勝利のレシピだったように思える。

人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に安心な水にアクセスできる社会の実現へ
人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に安心な水にアクセスできる社会の実現へ
PR
「みんな意外性に飢えてるんだ」
【関連記事】