父と共に勝利を喜ぶアレックス・イーラ
父(左)と共に勝利を喜ぶ ROBERT PRANGE/GETTY IMAGES

「アカデミーは確かに厳しい環境だけど、故郷にいた頃もめちゃくちゃハードだった。家族も私も、テニスに真剣に取り組んでいたから」と、イーラは言う。

「例えば、朝は4時45分に起きて、5時にはジムにいた。12歳の時からそう。私たちはテニスを本当に大切にしていて、ものすごく努力してきた」

そうした努力の積み重ねが結果につながる。18年に、フランスで開かれた12~14歳の国際大会で優勝。22年の全米オープンではジュニア部門のシングルスで優勝し、グランドスラムにしっかりその名を刻んだ。

自信と謙虚さのバランス

ただし、彼女が本格的に注目されるようになる最大の転機は、今年3月のマイアミ・オープンで訪れた。

3回戦で世界ランキング5位のキーズと対戦したイーラは、全豪オープンのチャンピオンでもあるキーズを6-4、6-2のストレートで下した。

さらに準々決勝では、四大大会で5度の優勝経験がある世界ランキング2位のシフィオンテクと対戦。この強敵にも6-2、7-5で勝った。

難敵との試合を乗り切ることができたのは、ランキングや相手の知名度を意識して戦略を大幅に変えたくなる気持ちを抑えて、自分を信じて戦ったからだという。

「常に自分に自信を持つと同時に、謙虚さを持つこと。そのバランスが大切」だと、彼女は言う。「対戦する時には、相手の偉業、例えば四大大会での優勝経験は考えないことにしている。逆に相手がランキング150位の選手でも、とても手こずることもある」

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