<イスラム世界で重要な意味を持つカーディシーヤの戦い。今回割り出された古戦場の位置の誤差は「半径1キロ以内」>

7世紀のイラクで、アラブ人のイスラム教徒の軍隊がササン朝ペルシアに大勝した「カーディシーヤの戦い」。これまで正確な場所は分かっていなかったが、イギリスとイラクの研究チームが戦場の最有力候補を特定した。

ヒントになったのは、1970年代のアメリカのスパイ衛星画像だ。

【画像】実際のスパイ衛星画像とその解析結果

この時期の衛星画像(既に機密指定は解除されている)を分析したのは、農地や都市の開発がまだ進んでおらず、過去の構造物などの名残が確認できるからだ。

「カーディシーヤの戦いはイスラム世界にとって、文化的に非常に大きな意味を持つ」と、研究チームの1人で英ダラム大学のウィリアム・デッドマンは本誌に語った。その後、イスラム帝国がアフリカや欧州、アジアまで拡大する端緒となった戦いだからだ。

歴史書の記述から、古戦場の大ざっぱな場所は分かっていた。だがデッドマンによれば、今回の研究により場所は半径1キロ以内と「非常に正確に」絞り込まれた。ナジャフ県の町クーファの南、約30キロの地点だ。

一方でイラク側の研究チームは画像分析の結果を確かめるために現地調査を行った。「現地では、まさにこの時代の特徴を持つ陶器が見つかった。私たちの発見のさらなる裏付けが出てきたと言える」

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