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憲法裁判所で行われた弾劾審判に出席した尹大統領(写真左、2月4日) LEE YOUNG-HOーSIPA USAーREUTERS

尹は独裁のたくらみを、中国のスパイによる内政干渉を見事に阻止したという手柄話につくり替えた。

弾劾訴追案が採決される前に行った国民向けのテレビ演説では、戒厳令の宣布を正当化。理由として中国による安全保障への脅威を挙げ、中国のスパイ活動が米韓の軍事同盟を標的にしていると主張した。

韓国政界の根強い嫌中感情は、冷戦の遺産から生まれたものだ。韓国は領土問題をめぐって中国と論争を続け、最近では米軍のミサイル防衛システムを配備したことで中国から経済的報復を受けた。

こうした嫌中感情に乗じて尹がでっち上げたのが、昨年の総選挙で与党が敗北した裏で中国が糸を引いていたという説だ。

弾劾訴追案の可決後にはフェイスブックへの投稿で「不正な選挙システムが、国際的な同盟と政治勢力の協力によってつくられていた」と主張。共に民主党が中国と共謀して不正選挙を行ったという見方を示した。

尹の支持者はこうした過激な主張に反応し、中国に対抗する急先鋒で不正選挙の陰謀論を唱えるトランプにすがった。

彼らはソウルの街頭やネット上のフォーラムで、尹の政敵であり、次期大統領選の最有力候補と目される共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表が「中国共産党」の後押しを受けていると主張。

彼らの多くが信奉している福音派の表現を借りて、トランプには中国を解体する「救世主としての使命」があると訴えた。

ソウル西部地裁を襲撃した暴徒らは、オルタナ右翼の陰謀論サイト「新男性連帯」に、自分たちにはまだ「トランプという切り札がある」というメッセージを書き込んだ。

国民の力は、尹の権威主義的な策略を正当化するため、支持者が唱える陰謀論を拡散させている。

民族主義運動も利用
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