23日、ゼレンスキー大統領はウクライナ、米国、欧州が「安全保障の枠組み」の構築に取り組んでいると発表して「すべての作業は数日中に完了する」と述べている。
様々な情報が出てきているが、もし近々何か発表されたら、それは最初の一歩というべきものになるのだろう。
今後どうなるのか
ウクライナにとって、欧米による安全の保証は、停戦交渉の内容に関わる可能性がある。
オデーサ国立大学のボロディミル・ドゥボビク准教授はNHKの取材に対し、もし強力な安全保障の保証がなされれば、ウクライナ側は領土問題の譲歩に前向きになるのではないかと述べた。
さらにもっと中長期的な視点もある。
もし停戦や和平が実現しても、その後の先行きは不明であることが予測される。2度のミンスク合意(2014年と2015年)はどちらも破られた。
停戦合意が不調に終わったとしても、状況次第ではヨーロッパの兵士がウクライナに派遣される可能性もあるかもしれない。その事態を想定しておくことに越したことはないだろう。欧州の軍人の中には「欧州の平和を守るためなら、我々はいつでも戦う準備はできている」と表明する人たちがいるのだ。
どのような経緯であれ、ウクライナの地にヨーロッパ人兵士がいる限り、アメリカの覚悟が再度問われるような事件(偶発的かもしれない)や、状況の変化が起きる可能性はある。
アメリカ大統領の決断は、欧州の覚悟のほどを変え、欧米の関係を大きく変え、NATOのあり方もEUの役割も変質させていく可能性を持っている。
ウクライナ戦争が始まって3年半。第二次大戦以降、日本人と同じでアメリカに守られることに慣れきって、平和と経済繁栄を享受してきたヨーロッパ人はとうとうここまで来た。
平和の実現の願いと、なんだか空恐ろしい不安の中で、日本はどうだろう。アメリカの「同盟国」であり、有志連合に加わる予定と報道される日本は、この不確実な時代にどのように国の未来を見据えているのだろうか。
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