<「米中二者択一の最先端」日本が避けて通らなければいけないこととは──>


・トランプ関税には中国孤立のための手段という顔があり、いよいよ本格化する日米関税協議でも対中取引が隠れテーマになるとみられる。

・しかし、対中取引の制限を求められた場合、安易に妥協すれば日中対立はかつてなくエスカレートし、結果的に日本はこれまで以上に対米依存を深めかねない。

・そうなれば中長期的に日本の対米交渉力はさらに低下しかねず、「アメリカ製品を買え」という圧力もこれまで以上に受けやすくなる懸念が大きい。

トランプ関税にメリットがあるとすれば、同盟国でも完全には信用できないと多くの人が改めて身をもって体験し、敵−味方の区別が意外と確実でないという教訓になったことがあるかもしれない。

日米関税協議の隠れた重要テーマ

赤沢亮正経済再生担当相は今月30日から再び訪米する。今後の日米関税協議では防衛負担、コメ、為替などが重要テーマになるという見立てがもっぱらだ。

ただし、あまり触れられないが、対中取引も隠れた重要テーマになるとみてよい。

米ウォールストリートジャーナルはトランプ関税を「中国孤立のための手段」と評した。

各国に対する個別の関税引き上げが90日間停止された(一律10%と自動車関税25%を除く)一方、対中関税が逆に引き上げられたことから、この論評は概ね正鵠を射たものだろう。

とすると、中国政府が4月21日、アメリカのご機嫌とりをやめるよう各国に呼びかけ、「中国の利益を脅かす合意をアメリカと結べば...断固たる対抗措置をとる」と警告したのも不思議ではない。

そこには関税協議をテコにアメリカが中国封じ込めに各国を参加させることへの危機感をうかがえる。

米中板ばさみの最先端へ
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