[フランクフルト 7日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は7日の理事会で主要政策金利を予想通り据え置くことを決定した。政策ガイダンスも変更しなかった。
ドラギ総裁の会見発言要旨は以下の通り。
<討議されなかった議題>
(政策の)順序については討議しなかった。すなわち、金利は長期間にわたり、資産買い入れ期間を超えて現在の水準にとどまる見通しだ。
資産買い入れプログラムの発行体上限の変更についても討議しなかった。
<インフレ動向への不満足感>
(理事会内に漂うインフレ動向への)幅広い不満足感は、インフレ率がいずれECBの目標に向けて収束するとの確信によって和らいでいる。こういった確信は、経済の良好な状況かつ景気回復の裾野の広がりに基づくものだ。
<政策討議のタイムテーブル>
決定事項は多く、複雑で、向こう数週間、もしくは数カ月で現実化する可能性のあるリスクを考慮するため、特定の期日の指定を巡り慎重さが出ている。
大方、こうした決定の多くは10月になされる。
<為替相場注視を巡るコンセンサス>
多様な意見があるが、このところの為替相場のボラティリティーが不透明性の要因となっており、物価安定の中期見通しに及ぼす可能性のある影響について注視する必要があるとの事実について、おおむねコンセンサスが得られた。
<刺激策の変更巡り予備的討議>
(刺激策の変更を巡っては)種々のシナリオについて討議したが、相当に予備的なもので、政策のオプションや選好を表明する場というよりも、異なるシナリオやその伝達手段に関する質疑が話し合いの趣旨だった。
討議ではプログラムの期間や月次フローの規模が議題に上ったが、ごく予備的なもので、概ね質疑が目的だった。
異なるシナリオの賛否についても討議したが、この点については、作業部会が目下調査を進めており、その報告を待ちたいというのがECBの全般的な見解だ。
<量的緩和縮小の決定時期の質問に対し>
その点を巡って短いやり取りがあった。今秋がこうした決定を行う時期と理事会は改めて表明しており、恐らく決定の大半を10月に行うのではないか。
<為替レートは非常に重要>
為替レートは政策目標ではないものの、成長やインフレにとって非常に重要だ。
<インフレと為替相場>
インフレ率の中期見通しは、主に為替相場の上昇を理由にスタッフ予想で引き下げられた。今後の政策決定において情報のこうした要素を考慮に入れる必要が出てくる。
<インフレ/資産買入プログラム>
景気拡大が続き、インフレがわれわれの目標に一致する水準へ緩やかに向かうと確信できるが、より強固なインフレダイナミックスに十分とはいえない。基調的なインフレ指標が最近数カ月間、やや上昇したが、全般的にはなお抑制された水準にある。
基調インフレ圧力を段階的に高め、総合インフレの動向を中期的に支えるために、非常に大規模な金融緩和が依然として必要だ。
見通しが幾分悪化、もしくは金融情勢がインフレ軌道の持続的な調整に向けた一段の進展に整合しないようであれば、ECBは資産買い入れプログラムを拡大する用意がある。
<成長巡る理事会の見解>
(ECB理事会は)成長、インフレ、為替の3つの議題について討議した。成長に関しては、ユーロ圏の景気回復に進展があったというのがほぼ総意となっている。
回復は力強く、広範にわたっており、2013年以降に600万人の雇用を取り戻した。
<総合インフレ低下の見通し>
現在の原油先物価格に基づくと、総合インフレ率(年率)は主にエネルギー価格のベース効果を反映し、年末にかけて一時的に低下する公算が大きい。
<成長見通しは均衡>
ユーロ圏の成長見通しを巡るリスクは、なおおおむね均衡している。
現在、循環的なプラスの勢いが出ていることで、経済が予想より力強く上振れする可能性がある。その一方で、主に世界的な要因、および外国為替市場での動きに起因する下方リスクもなお存在している。
<今秋に政策調整巡り結論>
年末以降の政策手段の調整を巡っては、予想されるインフレ動向に加え、2%をやや下回るインフレ水準への持続的回帰に必要な金融状況を踏まえ、今秋に結論を出す見通しだ。
<大規模な金融緩和>
基調インフレ圧力を段階的に高め、総合インフレの動向を中期的に支えるために、非常に大規模な金融緩和が依然として必要だ。
<経済見通し>
ECBの新たなスタッフ予想を含む入手できる情報で、ユーロ圏の経済成長とインフレの中期見通しにおおむね変化がないことが確認された。2017年上半期に予想以上に加速した経済拡張は、各国、各部門にわたり堅調で裾野が広い状態が続いている。
<為替相場のボラティリティー>
このところの為替相場のボラティリティーは不透明性の要因となっており、物価安定の中期見通しに及ぼす可能性のある影響について、注視する必要がある。
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