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イラン戦争

イランによるホルムズ海峡通航料徴収は可能か? 国際法などから考える

2026年4月8日(水)10時10分

これまでの経緯

イラン革命防衛隊が戦争開始直後にホルムズ海峡を事実上封鎖して以来、ごく少数の船舶が海峡を通過した。

通過に際して200万ドルの支払いが少なくとも1回行われたと報道されているものの、ロイターは確認できなかった。


他国はイランの通航料制度を受け入れるか

複数の海運業界幹部は、現代になってから国際海峡を通過する際に一方的に通航料を要求する動きは前例がないと述べた。

トランプ米大統領は6日、ホルムズ海峡の自由な通航はイランとの和平合意に含まれなければならないと発言している。

特に懸念を持っているのは、エネルギー輸出をホ⁠ルムズ海峡に頼っているペルシャ湾岸諸国だ。

アラブ首長国連邦(UAE)は、いかなる国もホルムズ海峡‌を人質にしてはならず、自由な航行は和平合意の一部であるべきだと表明。カタール外務省は、地域の全ての国はホルムズ海峡を⁠自由に使用す⁠る権利を有しており、将来の資金的なメカニズムを議論するのは、海峡を再開した後にする必要があると訴えた。

イランは国際社会の反対を押し切って通航料を課すか

既に米国とイスラエルが数週間にわたってイランを攻撃しても態度を変えない以上、ホルムズ海峡の自由な通航を国際社会がイランに強制するのは難しい。

海峡の開放を続けるための軍事行動は、内陸奥深くからの船舶攻撃を行う態勢が十分に整っているイラン軍を対象とする、山が多‌い沿岸地帯における長期間の地上作戦になる公算が大きい。

国際社会の中では、イランとなお強固な関係があり、ホ​ルムズ海‌峡経由のエネルギー輸入量が世界最大の中国⁠が、より大きな影響力を行使できる可能性がある。

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