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イラン戦争

中国やロシアを利しただけ...イラン攻撃はトランプの「オウンゴール」だった

2026年4月7日(火)14時10分
ファリード・ザカリア ((元本誌国際版編集長))
イラン攻撃はトランプのオウンゴールだった

イランの強硬派を台頭させ、ロシアや中国を利しただけ? AP/AFLO

<ネタニヤフ首相の働きかけで戦争に乗り出したとされるトランプだが、アメリカの狙いはほとんど実現せず、イラン革命防衛隊の力は思惑とは逆に増しているようだ>

アメリカがイスラエルと共に対イラン戦争を開始して2カ月目に入った。ここまでの経緯を整理しておこう。

まず、開戦前の状況を確認したい。昨年6月、アメリカとイスラエルの空爆により、イランの核濃縮施設は、トランプ米大統領いわく「完全に破壊」された。しかも2024年のイスラエルの空爆により、既に軍も大きな打撃を被っていた。


開戦前、イランは軍事面で極めて厳しい状況に置かれていたのだ。しかも経済制裁と体制の腐敗により、経済も悲惨を極めていた。要するに、イランが近隣諸国や遠く離れたアメリカに脅威を及ぼすとはとうてい考えにくかった。

報道によると、イスラエルのネタニヤフ首相の働きかけにより、トランプは戦争に乗り出したらしい。ネタニヤフとしては、イランの脅威が差し迫っているからではなく、イランが弱体化していて体制転換の好機だから戦争を望んだようだ。

開戦後、アメリカの狙いはほとんど実現していない。イランの体制はいまだに存続している。最高指導者のアリ・ハメネイは殺害されたが、後継者に選ばれた息子のモジタバ・ハメネイは父親以上の強硬派だといわれている。

しかも、戦時には珍しいことではないが、イラン国内の強硬派である革命防衛隊の力が増しているように見える。

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