最新記事

暗殺事件

マレーシア副首相「金正男の遺族と直接接触、DNA入手」

2017年3月16日(木)22時43分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

マレーシア副首相は金正男の遺体確認は、マレーシア側が遺族に直接会ってDNAサンプルを提供してもらったと明かした。 REUTERS / Edgar Su

<金正男の暗殺事件に関連して、マレーシア副首相は遺体の身元確認を、遺族にマレーシア担当者が直接会ってDNAの提供を受け行ったと明らかにした。さらにマレーシア当局は遺族から遺体の管理を任されたとも明らかにした。これにより北朝鮮への遺体引き渡しは事実上なくなった>

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄である金正男がマレーシアのクアラルンプール空港で暗殺されてから1か月あまり経ったが、事件はようやく解明に向けて動き出した。

マレーシアのアフマド・ジャハド・ハミディ副首相が16日、議会で記者団と懇談し、金正男の身元確認について、「政府関係者が(遺族それぞれの居住国に)行って(DNAサンプルを)採取した。これをマレーシアに持ち帰り、鑑定した結果、遺体の身元が正男氏であるという事実を確認することができた」と説明した。

ただ、ハミディ副首相は、マレーシア当局者が訪れた国や訪問した時期、遺族のどの人物のDNAサンプルを持ち帰ったのかといった、詳細については明らかにしなかった。現地ニュースポータル、マレーシアキニが報じた。

このハミディ副首相の発言に先立ち16日午前、マレーシア警察庁のノア・ラシド・イブラヒム副長官は、「金正男氏の遺族がマレーシア政府に(遺体の処理を)任せてくれたものと理解している。遺体を管理した後のことについても遺族と話し合わなければいけない。遺体についての管理は保健省に委任されており、すべての決定はマレーシア政府の役目だ」と発言していた。ニューストレイツ・タイムズが伝えた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米陸軍、ドローン100万機購入へ ウクライナ戦闘踏

ビジネス

米消費者の1年先インフレ期待低下、雇用に懸念も=N

ワールド

ロシア、アフリカから1400人超の戦闘員投入 ウク

ビジネス

米ミシガン大消費者信頼感、11月速報値は約3年半ぶ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 3
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統領にキスを迫る男性を捉えた「衝撃映像」に広がる波紋
  • 4
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 7
    長時間フライトでこれは地獄...前に座る女性の「あり…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「これは困るよ...」結婚式当日にフォトグラファーの…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中