最新記事

事故

中国転覆船をクレーンで180度回転、不明360人の生存絶望視

事故発生から4日間が過ぎて、当局は捜索活動の効率を優先

2015年6月5日(金)16時15分

6月4日、中国湖北省の長江(揚子江)で起きた旅客船転覆事故で、当局は船体の引き揚げ作業に着手した。写真は乗客の家族ら、監利で4日撮影(2015年 ロイター/Aly Song)

[監利(中国) 5日 ロイター] - 中国湖北省の長江(揚子江)で起きた旅客船転覆事故で、当局は5日、クレーンで引き揚げ作業を行い、船体を180度回転させた。国営メディアによると、これまでに確認された死者は82人で、依然として360人が行方不明となっている。

中国交通運輸省の報道官は4日の記者会見で、「現在の状況を考慮すれば、生存者がいる可能性は極めて低い」とコメントした。

現場では200人以上の潜水士が捜索にあたり、新華社によると、救助隊は船底に穴を開ける作業も行ったが、生存者の発見には至っていない。58歳の母が乗船していたという女性(33)は、「覚悟はできている」と現在の心境を語った。

乗員乗客456人を乗せた大型客船「東方之星」は1日夜、竜巻に巻きまれて転覆。救助されたのは船長や機関長ら14人にとどまっている。


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2015トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

*情報を更新しました。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

中国・百度、第2四半期は4%減収 広告市場の低迷続

ビジネス

マクドナルド、「ワンピースカード」のハッピーセット

ワールド

台湾の7月輸出受注、6カ月連続増 世界貿易にリスク

ワールド

イスラエル、予備役5万人招集へ ガザ市攻撃控え
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
特集:台湾有事 そのとき世界は、日本は
2025年8月26日号(8/19発売)

中国の圧力とアメリカの「変心」に危機感。東アジア最大のリスクを考える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 2
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人」だった...母親によるビフォーアフター画像にSNS驚愕
  • 3
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家のプールを占拠する「巨大な黒いシルエット」にネット戦慄
  • 4
    【クイズ】2028年に完成予定...「世界で最も高いビル…
  • 5
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 6
    広大な駐車場が一面、墓場に...ヨーロッパの山火事、…
  • 7
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 8
    【クイズ】沖縄にも生息、人を襲うことも...「最恐の…
  • 9
    習近平「失脚説」は本当なのか?──「2つのテスト」で…
  • 10
    夏の終わりに襲い掛かる「8月病」...心理学のプロが…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに感染、最悪の場合死亡も
  • 3
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 4
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 5
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コ…
  • 6
    「死ぬほど怖い」「気づかず飛び込んでたら...」家の…
  • 7
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 8
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 9
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 10
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 9
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 10
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中