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ダイアナ妃の「スカート丈」、人生の浮き沈みに比例した「変遷」を振り返る

How Princess Diana's Skirts Acted as a 'Barometer' For Her Changing Life

2022年04月16日(土)16時11分
ジェームズ・クロフォード=スミス

リベンジドレスは大胆なミニ丈だったが、この頃のダイアナのワードローブの中では例外的だった。ウォーカーが指摘したように、「離婚した頃の」ダイアナのスカート丈はそれまでよりも長く、英王室から離れ、新しい人生のために戦う力強い、真剣な女性のイメージを描き出していた。

自由を手にして

1996年の離婚成立は、ダイアナの人生における新たな時代の幕開けとなり、彼女のスタイルもそれを反映して変化した。結婚していた頃のダイアナの夜の装いといえば、主に夜会用のロングドレスだったが、離婚後の彼女はキャサリン・ウォーカーやジャック・アザグリーがデザインした、若々しいカクテルドレスを取り入れた。

バレー鑑賞や観劇など、夜のイベントに姿を見せる際には、キャンディーカラーのカクテルドレスを着ることが多かった。これらのドレスの丈は、おそらくそれまでで最も短かっただろう――それでもあの「リベンジドレス」ほど大胆ではなかったが。

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1997年、米ニューヨーク MIKE SEGAR-Reuters

ロンドンとニューヨークのクリスティーズで開催された、自らのドレスのオークションのプレビューでは、キャサリン・ウォーカーがデザインしたドレスの、それぞれ異なるバリエーションを着用した。ロンドンで身に着けたのは、アイスブルーにクリスタルのビーズで花柄の刺繍が施されたドレス。ニューヨークで身に着けたのは、色味を抑えた薔薇の花がプリントされたドレスだ。

いずれのドレスも、ダイアナの長い脚や引き締まったウエストなど、その見事なプロポーションを最大限に引き立てていた。現在これらのドレスは、キャサリン・ウォーカー社のデザイン・アーカイブに保管されている。

この頃のスタイルが、彼女のあまりに短い人生の最終章となったが、その美しさは今も人々の記憶に残り、さまざまなところで参考にされている。それが彼女のレガシーの一部となっている。だからこそ、ダイアナの記憶は今も色褪せることがないのだろう。

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