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羽生結弦の「プロローグ」──新たな伝説はついに幕を開ける

2022年11月1日(火)08時10分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

地元アイスリンクは損傷がひどく、4カ月以上も閉鎖。羽生は各地を転々とする震災チャリティーのアイスショーに約60回も出演し、早めに会場入りしては練習を重ね、その年の11月にはグランプリシリーズ・ロシア杯で初優勝している。

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2011年 ロシア杯 『羽生結弦 アマチュア時代 全記録』P31より ©EPA=時事


その後も主要大会で自己ベストを更新し続け、異次元のレベルへと競技を引っ張ってきた。世界選手権は2度の優勝、グランプリファイナルの4度の優勝、オリンピック2度の金メダル、スーパースラム(主要国際大会全制覇)達成、そして北京五輪での4回転半ジャンプへの挑戦......。伝説は永遠に続くものと思われていた。

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2018年 平昌五輪 『羽生結弦 アマチュア時代 全記録』P173より ©時事


2022年7月19日、記者会見が行われ、羽生結弦はプロ転向を宣言。衝撃的なニュースではあったが、これは引退ではなくプロのアスリートとしてのスタートだ、という希望に満ちた力強いメッセージを世間は新たな期待とともに受け取った。

それはフィギュアスケート界を長年牽引してきた、類まれなる王者であり、表現者の決意への敬意であった。

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2022年7月19日 プロ転向会見 『羽生結弦 アマチュア時代 全記録』P307より ©時事

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