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洋上風力発電業界に大逆風...トランプ政策を受けて、計画変更相次ぐ

2025年2月18日(火)18時00分

これに先立って、同州の公益事業監督当局は、先日行われた州調達プログラムの入札に唯一参加していたアトランティック・ショアーズとの契約を撤回した。アトランティック・ショアーズはEDFとシェルの合弁事業だが、シェルは先月撤退した。

競合するデンマーク企業オーステッドは計画中の港湾の利用契約を結んでいたが、23年末にニュージャージー州でのプロジェクト2件を中止した。


ニュージャージー州南部商工会議所のクリスティーナ・レンナ代表は、この港湾が創出するものと期待されていた数千人分の雇用が危うくなっている、と指摘する。

「他の洋上風力発電企業が来てくれるのが理想だが、この状況では難しいだろう」とレンナ代表は述べ、この港湾は石油・天然ガス産業や大手メーカーにとっても有益だろうと続けた。

ニューヨーク州では、風力発電産業が沖合のプロジェクトに向けてブレードやタワーなどの部品を製造する工場に20億ドルを投資することで、ハドソン川に面した2つの港湾が潤うものと期待されていた。

だが昨年にはエネルギー企業GEベルノバが大型洋上風力タービンの計画を撤回、コイマンズ港で機器を生産する合意から離脱した。

オールバニー港は21年、風力発電用タワー工場計画を支援するため、数百万ドルの設備刷新投資に着手したが、その後、コスト高騰のために計画は棚上げとなっている。

海底ケーブルメーカーも撤退しつつある。

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