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欧州委、偽情報対策強化へ「民主主義保護」戦略を発表

2025年11月13日(木)14時01分

7月、ブリュッセルにある欧州委員会本部前で撮影。REUTERS/Yves Herman

Foo Yun Chee Lili Bayer

[ブリュッセル 12日 ロイター] - 外国政府による国内選挙への干渉が懸念される中、欧州諸国は偽情報対策や民主主義の促進で、オンラインプラットフォームやインフルエンサーに注目している。欧州委員会が12日に発表した戦略で明らかになった。

アルファベット傘下グーグル、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、実業家イーロン・マスク氏のX、短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」などのオンラインプラットフォームは、2022年に施行された欧州連合(EU)のデジタルサービス法(DSA)に基づき、違法で有害なコンテンツへの対策を一層強化することがすでに義務付けられている。

「欧州デモクラシー・シールド(民主主義保護)」戦略はこれらの企業に一段と踏み込んだ対応を求めており、欧州委はDSAに関連する問題・危機対応プロトコルを設定し、当局間の調整を促し、大規模な情報操作などに迅速に対応できるようにする。

グーグル、マイクロソフト、メタ、TikTokなど、偽情報に関する自主行動規範に署名した企業は自社のプラットフォーム上でAIによって生成・操作されたコンテンツを検出し、ラベル付けするための一層の努力を求められる可能性がある。

EUのマクグラス司法担当委員は記者会見で、「デモクラシー・シールドは点と点を結びつけ、欧州のツールや関係者が共通の価値観を守るために効果的に連携できるようにする」と語った。

欧州委はまた、オンラインでの政治キャンペーンにおけるインフルエンサーの役割についても言及し、関連するEU規則の認知度を高めるためにインフルエンサーの自主的なネットワークを立ち上げると述べた。

ロイター
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