元リビア独裁者の息子、レバノンで10年ぶりに釈放

リビアの指導者ムアンマル・カダフィの息子ハンニバル・カダフィ。REUTERS/Ismail Zitouny

[トリポリ １０日 ロイター] - リビアの独裁者だった故カダフィ大佐の息子、ハンニバル・カダフィ氏が１０日、約１０年間裁判なしで拘束されていたレバノンで釈放された。レバノン国営通信が伝えた。

２０１１年のリビア内戦勃発後、カダフィ大佐が殺害されるとハンニバル・カダフィ氏は国外に脱出。１５年、家族とともに滞在中のシリアで武装勢力に拉致され、レバノンに送られていた。

レバノン当局は、シーア派指導者ムサ・アル・サドル師が１９７８年にリビアで失踪した事件の情報を隠蔽した疑いでハンニバル・カダフィ氏を拘束した。

ただ人権団体からは、拘束の妥当性に疑念があると批判。先月になってレバノンの司法当局が釈放を認め、保釈金として当初１１００万ドルを設定したが、弁護士の抗議を受けて約９０万ドルに減額している。

ハンニバル・カダフィ氏の渡航禁止措置も解除された。