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サルコジ元仏大統領を仮釈放、パリの裁判所 10月に収監

2025年11月11日(火)04時57分

写真はサルコジ元フランス大統領を乗せているとみられる車両。仏パリで10日撮影。REUTERS/Benoit Tessier

[パリ 10日 ロイター] - パリの裁判所は10日、禁固5年の判決を受けてパリの刑務所に収監されているサルコジ元フランス大統領に対し、控訴審までの仮釈放を認めた。検察当局が控訴審までの間の釈放を勧告し、裁判所は逃亡の恐れがないと判断し、司法監視下での釈放を認めた。フランス国外への出国や法務省関係者との接触などは禁止される。

サルコジ氏は今年9月、2007年の仏大統領選でリビアの故カダフィ大佐側から資金を受け取れるよう側近を通じて働きかけたとして有罪判決を受け、10月21日に収監されていた。仮釈放の決定は、逃亡の恐れがないなど具体的な基準を満たしているためで、不正行為を否定する主張が認められる可能性を示すものではない。

サルコジ氏の収監は、9月に実刑判決が言い渡された際に「極めて重大な」犯罪だと認定したため、迅速に執行された。

一貫して復讐と憎悪の犠牲者だと主張するサルコジ氏は、10日の関連審理には直接出席せず、刑務所からビデオリンクで参加した。釈放されれば司法当局の要求に全て従うと裁判所に伝え、「私はフランス人だ。フランスを愛している。真実が勝つために戦っている。これまで通り、課せられた義務は全て順守する」と述べた。収監生活について「非常に厳しい」と言及した。

サルコジ氏は大統領退任後、複数の法廷闘争に直面している。控訴院は24年、サルコジ氏が12年の再選を狙った別の違法な選挙資金調達を巡って有罪判決を出しており、これに関する最高裁の最終判決は、今月中に言い渡される見込み。

ロイター
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