ニュース速報
ワールド

再送-イスラエル中銀、金利据え置き インフレ率急伸なら利上げ示唆

2024年10月10日(木)17時31分

イスラエル銀行(中央銀行)は9日、金融委員会で政策金利を4.50%に据え置くことを決めた。2020年6月撮影(2024年 ロイター/Ronen Zvulun)

Steven Scheer

[エルサレム 9日 ロイター] - イスラエル銀行(中央銀行)は9日、金融委員会で政策金利を4.50%に据え置くことを決めた。金利据え置きは6会合連続。ただ、インフレが予想を上回る場合には、利上げの可能性があることも示唆した。

中銀は声明で「(パレスチナ自治区ガザなどでの)戦闘が続いていることを踏まえ、金融委員会の政策は物価安定と経済活動の支援に加え、市場の安定化と不確実性を低く抑えることに重点を置いている」と述べた。昨年10月のガザでの戦闘開始以来上昇しているイスラエルへのリスクプレミアムについても懸念を示している。

中銀は、長期化する戦闘による供給制約を主因とするインフレの上昇に懸念を示し、幅広くインフレが加速していると指摘した。

中銀のヤロン総裁は記者会見で、現在の金利水準に関し、足元では前年比プラス3%台で推移する物価上昇率を政府目標の1-3%に戻すのに十分な抑制力があると考えていると指摘した。ただ、インフレが近い将来さらに上昇すると予想されているとして「予測を上回るペースでインフレが上昇すれば、間違いなく金利を引き上げることができる」と言及した。

中銀は今年1月に政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げた後、戦闘やインフレ圧力の高まり、財政赤字の拡大、リスクプレミアムの上昇を踏まえ、据え置いている。ロイターが調査したアナリスト14人全員が、今回の会合で金利を据え置くと予想していた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

香港トップが習主席と会談、民主派メディア創業者の判

ワールド

今年のシンガポール成長予想、4.1%に上方修正=中

ビジネス

対米巨額投資、日本の事業会社にリスク 収益性押し下

ワールド

USAID解体は「驚愕」、首席補佐官が米誌インタビ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を変えた校長は「教員免許なし」県庁職員
  • 4
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    「住民が消えた...」LA国際空港に隠された「幽霊都市…
  • 7
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 8
    【人手不足の真相】データが示す「女性・高齢者の労…
  • 9
    FRBパウエル議長が格差拡大に警鐘..米国で鮮明になる…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 8
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中