再送-イスラエル中銀、金利据え置き インフレ率急伸なら利上げ示唆
イスラエル銀行(中央銀行)は9日、金融委員会で政策金利を4.50%に据え置くことを決めた。2020年6月撮影(2024年 ロイター/Ronen Zvulun)
Steven Scheer
[エルサレム 9日 ロイター] - イスラエル銀行(中央銀行)は9日、金融委員会で政策金利を4.50%に据え置くことを決めた。金利据え置きは6会合連続。ただ、インフレが予想を上回る場合には、利上げの可能性があることも示唆した。
中銀は声明で「(パレスチナ自治区ガザなどでの)戦闘が続いていることを踏まえ、金融委員会の政策は物価安定と経済活動の支援に加え、市場の安定化と不確実性を低く抑えることに重点を置いている」と述べた。昨年10月のガザでの戦闘開始以来上昇しているイスラエルへのリスクプレミアムについても懸念を示している。
中銀は、長期化する戦闘による供給制約を主因とするインフレの上昇に懸念を示し、幅広くインフレが加速していると指摘した。
中銀のヤロン総裁は記者会見で、現在の金利水準に関し、足元では前年比プラス3%台で推移する物価上昇率を政府目標の1-3%に戻すのに十分な抑制力があると考えていると指摘した。ただ、インフレが近い将来さらに上昇すると予想されているとして「予測を上回るペースでインフレが上昇すれば、間違いなく金利を引き上げることができる」と言及した。
中銀は今年1月に政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げた後、戦闘やインフレ圧力の高まり、財政赤字の拡大、リスクプレミアムの上昇を踏まえ、据え置いている。ロイターが調査したアナリスト14人全員が、今回の会合で金利を据え置くと予想していた。