ニュース速報

ワールド

米国の対ロ制裁法案、EUの報復措置は域内から反発も

2017年07月25日(火)15時47分

 7月24日、欧州連合(EU)外交筋や当局者、専門家らによると、欧州委員会は、米国の新たな対ロシア制裁法案を巡り、欧州企業に影響が及ぶ可能性があることから報復措置を検討する可能性があるが、域内からの反発に直面する見通しだ。写真はモスクワ赤の広場で2014年9月撮影(2017年 ロイター/MAXIM ZMEYEV)

[ブリュッセル 24日 ロイター] - 欧州連合(EU)外交筋や当局者、専門家らによると、欧州委員会は、米国の新たな対ロシア制裁法案を巡り、欧州企業に影響が及ぶ可能性があることから報復措置を検討する可能性があるが、域内からの反発に直面する見通しだ。

米議会上下両院の指導部が合意した対ロシア制裁強化法案は、ロシアのエネルギー輸出パイプラインの建設事業を支援する企業に罰金を科すとみられ、ロシアからドイツにつながるガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」事業に参加するEU域内企業が影響を受ける見込みだ。

EUの産業団体ビジネスヨーロッパのディレクター、マーカス・ベイヤー氏は米国に対し「EUとその市民や企業に主な打撃を与える一方的な行動を避けるよう」促した。

法案は米上院ですでに可決済みで、25日に下院で採決される予定。欧州委員会はその翌日となる26日に対策を協議する。

ノルド・ストリーム2に参加する欧州企業には独石油・ガス会社ウィンターシャル、エネルギー取引を手掛ける独ユニパー、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル、オーストリアのOMV、仏公益企業エンジーなどが含まれる。

EU当局者によると、欧州委はEUのエネルギー企業を制裁の対象から外すことを米国に約束するよう求める可能性や、EU法を用いて欧州企業に対する米国の措置を阻止する可能性があるほか、特定の米企業と事業を行うことを全面的に禁止する可能性もあるという。

ただ米企業によるEU金融機関へのアクセス制限といった報復措置は加盟国の全会一致での承認が必要となる。

報復措置はEUのロシア産ガスへの依存拡大につながることから、ポーランドやバルト諸国など旧ソ連諸国が支持する可能性は低い。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ米大統領、代替関税率を10%から15%に引

ワールド

中国、米国産大豆追加購入の可能性低下も 関税違憲判

ビジネス

トランプ関税違憲判決、米エネ企業のコスト軽減 取引

ワールド

米USTR、新たな301条調査開始へ 主要国の大半
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 2
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官が掲げる「新しいスパイの戦い方」
  • 3
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルーの大スキャンダルを招いた「女王の寵愛」とは
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 6
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 7
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    「窓の外を見てください」パイロットも思わず呼びか…
  • 10
    揺れるシベリア...戦費の穴埋めは国民に? ロシア中…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 3
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワートレーニング」が失速する理由
  • 4
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 5
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 6
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 7
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 8
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 9
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 10
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中