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米歳出歳入法案、インフレ抑制や財政赤字削減効果=格付け大手
8月8日、格付け機関のムーディーズ・インベスターズ・サービスとフィッチ・レーティングスは、米上院が7日に可決した歳出・歳入法案について、中期的にインフレ率を引き下げ、財政赤字を削減するとの見方を示したニューヨークのムーディーズで2021年11月撮影(2022年 ロイター/Andrew Kelly)
[ワシントン 8日 ロイター] - 格付け機関のムーディーズ・インベスターズ・サービスとフィッチ・レーティングスは8日、米上院が7日に可決した歳出・歳入法案について、中期的にインフレ率を引き下げ、財政赤字を削減するとの見方を示した。
米上院は7日、4300億ドル規模の「インフレ抑制法案」を可決した。気候変動対策、薬価引き下げ、一部の法人税引き上げなどが盛り込まれており、民主党が今年の中間選挙で議会の多数維持を目指す中、バイデン大統領にとって大きな勝利となった。
ムーディーズの上級副社長マダビ・ボキル氏は法案について「今年や来年」にインフレを引き下げるものではないと指摘。法案により生産性の向上が見込めるが、2─3年先になるとの見方を示した。
フィッチのシニアディレクター、チャールズ・セビル氏は、インフレ抑制効果があると指摘した上で、「ただインフレへの影響は比較的小さく、中長期的には悪化し始める」と述べた。
ボキル氏は財政赤字への影響については、高齢者向け公的医療保険「メディケア」コストの削減と税制変更により、歳出削減になるとの見方を示した。