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日経平均は急反発、欧米株高で心理改善し一時500円超高

2016年01月27日(水)17時18分

 1月27日、東京株式市場で日経平均は急反発。前日の下げ402円を帳消しにし、1万7100円台を回復した。東京証券取引所で昨年8月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 27日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は急反発。前日の下げ分(402円安)を帳消しにし、1万7100円台を回復した。欧米株が上昇した流れを引き継ぎ、主力株を中心に買い戻しが優勢。東証1部全体の9割強が値上がりし、全面高となった。

TOPIXは8営業日ぶりに節目の1400ポイントを回復した。

原油価格の上昇や好調な米企業決算を受けて、前日の米ダウ<.DJI>が282ドル高と大幅に上昇。投資家心理の安定化につながり、日経平均は午前10時過ぎに一時533円高とこの日の高値を付けた。

上海総合指数<.SSEC>の大幅な下げは日本株の重しとなったが、三菱UFJ<8306.T>などメガバンクが強含んだことで地合いの強さは継続。傘下の米携帯電話大手スプリントの営業黒字化見込みを好感したソフトバンク<9984.T>や、連続増配が報じられたKDDI<9433.T>など値がさ株が買われたことも日経平均を押し上げた。

もっとも今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀金融政策決定会合など重要イベントを控え、一段の上値を追う動きは限られた。政策協調への期待感がある一方で、失望リスクも警戒されるという。

ちばぎんアセットマネジメント調査部長の奥村義弘氏は「株式市場は底値を固めつつあるが、原油など商品市況が落ち着かない限り、リスク回避姿勢は維持されている。今晩のFOMCの声明文がタカ派的な内容となれば失望売りを招きかねない」との見方を示した。

個別銘柄では、トヨタと提携交渉に入ったと報じられたスズキ<7269.T>が大幅高。ただ、両社ともに提携交渉に入ったという事実はないと発表している。トヨタによる完全子会社化が報じられたダイハツ工業<7262.T>はストップ高となった。

半面、セイコーホールディングス<8050.T>が昨年来安値を更新。27日付日本経済新聞で、同社の2015年10─12月期連結業績は営業利益が20億円前後と前年同期比5割近く減ったようだと報じられ、嫌気された。

東証1部騰落数は、値上がり1831銘柄に対し、値下がりが78銘柄、変わらずが24銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      17163.92 +455.02

寄り付き    16949.19

安値/高値   16947.95─17242.27

TOPIX<.TOPX>

終値       1400.7 +40.47

寄り付き     1383.41

安値/高値    1382.89─1403.46

東証出来高(万株) 225757

東証売買代金(億円) 24514.41

*見出しを修正しました。

(杉山容俊)

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