ニュース速報

ビジネス

タカタ、来週に車各社へ支援要請 ダイセルと提携も検討=関係筋

2016年01月23日(土)20時45分

 1月23日、エアバッグ部品のリコール問題が深刻化しているタカタが来週、ホンダなど自動車メーカーへ財政的な支援を要請することがわかった。写真はロゴ、都内のショールームで昨年11月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 23日 ロイター] - エアバッグ部品のリコール(回収・無償修理)問題が深刻化しているタカタ<7312.T>が来週、ホンダ<7267.T>など自動車メーカーへ財政的な支援を要請することがわかった。支援と引き換えに、トップ辞任など経営責任への対応を求められる可能性がある。

また、事業再建に向けて同業のダイセル<4202.T>との提携も検討している。複数の関係者が明らかにした。

タカタ製エアバッグによるリコールは世界で5000万台規模に上る。これまでに10人が死亡、うち9人が米国に集中しており、タカタは巨額の損害賠償請求やリコール費用負担で一段と経営が悪化する恐れがある。タカタは来週開く会合で、メーカー各社に原因調査の結果を説明して理解を求め、費用の分割払いや部品の値下げ要求見送りなどを打診する方針だ。

メーカー側は欠陥の責任はタカタにあるとみており、検査データの不正も指摘されているため、支援に消極的な声もある。複数の関係者によると、メーカー側は支援の条件として経営陣の退任を求める可能性があり、タカタ側も早期の事態収拾に向けて策を講じた後、トップ辞任などで経営責任を取る準備を進めている。

タカタ製エアバッグは部品のインフレーターが異常破裂して飛び散った金属片で乗員を傷つける恐れがある。同業大手ではタカタだけがガス発生剤として使っている硝酸アンモニウムに一因があるとみられ、タカタは問題となっているインフレーターの生産を段階的に中止することで日米当局と合意。メーカー各社も問題のインフレーターは採用しない意向を表明した。

タカタは、ダイセルなど同業他社が使うガス発生剤に変更してインフレーターの生産を続ける方針だったが、顧客から信頼を失う中、単独での事業継続は難しいと判断。関係者によれば、ダイセルと共同出資による生産会社設立などを通じて事業の再建も図りたい考えだ。

タカタは自社製のほか、問題発生前から一部はダイセル製インフレーターを使ってエアバッグを生産している。自動車メーカー各社への支援要請やダイセルとの提携検討について、タカタ広報はコメントを控えた。ダイセル広報は、タカタから提携の話はまだ受けておらず、「タカタとインフレーターの安定供給について話はしているが、具体的に決まったことはない」としている。

(白木真紀)

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ米大統領、代替関税率を10%から15%に引

ビジネス

エヌビディアやソフト大手の決算、AI相場の次の試金

ワールド

焦点:「氷雪経済」の成功例追え、中国がサービス投資

ワールド

焦点:米中間選挙へ、民主党がキリスト教保守層にもア
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 2
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面を突き破って侵入する力の正体が明らかに
  • 3
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官が掲げる「新しいスパイの戦い方」
  • 4
    揺れるシベリア...戦費の穴埋めは国民に? ロシア中…
  • 5
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 6
    「窓の外を見てください」パイロットも思わず呼びか…
  • 7
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 8
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 9
    「高市トレード」に「トランプ関税」......相場が荒…
  • 10
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 5
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 6
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 7
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 8
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 9
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 10
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中