最新記事
ベネズエラ

ベネズエラ暫定大統領ロドリゲス、権力固め加速...米国要求の原油増産にも応じる

2026年1月19日(月)16時20分
写真は15日、議会演説を行うためカラカスの議会に到着したベネズエラのロドリゲス暫定大統領。右はカベジョ内務・法務相。 REUTERS/Leonardo Fernandez Viloria

写真は15日、議会演説を行うためカラカスの議会に到着したベネズエラのロドリゲス暫定大統領。右はカベジョ内務・法務相。 REUTERS/Leonardo Fernandez Viloria

ベネズエラのロドリゲス暫定大統領(56)は、米国によるマドゥロ大統領拘束を受‌けて権力基盤固め進めており、政権内部の脅威から身を守るために側近を要職に据える一方、原油生産を増やせという米国の要求にも応じている。

副大統領兼石油相を務めてきた寡黙で厳格なテクノクラートであるロドリゲス氏は、これまでに中銀関係者や大統領首席補佐官を任命したが、特に重要とみられているのが国軍諜報局(DGCIM)‌のトップにグスタボ・ゴンサレス少将(65)を充てた人事だ。政府​の内情を知る3人の関係者は、ゴンサレス氏の起用はロドリゲス氏が直面する最大の脅威であるカベジョ内務・法務相に対抗するための一手だと指摘した。カベジョ氏は治安機関と緊密な関係があり、反体制派支持者を殺害してきたとされる、親マドゥロ政権の民兵組織「コレクティーボ」ともつながりを持つ強硬派だ。

政府に近いある関係者は「ロドリゲス氏は、米国の同意なしには生き残れないということを非常によく分かっている。すでに軍の改革に着手し、入れ替え人事を進めている」と話した。

外交官、企業関係者、政治家を含むベネズエラ国内の関係者7人への取材から、これま‌で詳しく報じられていない政府中枢内部の亀裂と、ロドリゲス氏が内部統制を固めつつトランプ政権からの石油引き渡しに関する要求に応えようとする中で直面するリスクが明らかになった。

ロドリゲス氏が薄氷を踏むような状態にあることは就任後初の演説でも明白だった。15日に行った演説では国民に団結を呼びかけ、マドゥロ氏の忠実な副官としての正統性を強調し、石油産業向け投資を拡大してベネズエラ政治に新たなページを切り開くと誓った。

資産運用
「高市トレード」に「トランプ関税」......相場が荒れる今こそ投資家が目を向ける「世界通貨」とは
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:欧州で若者向け住宅購入の新ビジネス、価格

ワールド

焦点:道半ばの中国「社会保険改革」、企業にも個人に

ワールド

昨年の関税合意実施を米と確認、日本が不利にならない

ビジネス

米国株式市場=続落、ダウ453ドル安 原油高と雇用
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だったはずの中国が、不気味なまでに静かな理由
  • 2
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示さない
  • 3
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗雲...専門家「イランの反撃はこれから」「報道と実態にズレ」
  • 4
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 5
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 6
    10歳少女がライオンに激しく襲われる...中国の動物園…
  • 7
    「みんな一斉に手を挙げて...」中国の航空会社のフラ…
  • 8
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 9
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 10
    【WBC】侍ジャパン、大谷翔平人気が引き起こした球場…
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中