最新記事
ウクライナ情勢

「復活祭停戦」延長されず...ウクライナとロシアが攻撃継続と互いに非難

2025年4月21日(月)08時24分
ドネツクでのイースター礼拝に出席するウクライナ軍の兵士ら

4月20日、ロシアのプーチン大統領が復活祭に合わせて宣言したウクライナでの停戦を巡り、両国は、相手が攻撃を続けていると互いに非難した。写真は、ドネツクでのイースター礼拝に出席するウクライナ軍の兵士ら。同日、ドネツクで撮影(2025年 ロイター/Anatolii Stepanov)

ロシアのプーチン大統領が復活祭に合わせて宣言したウクライナでの停戦を巡り、両国は20日、相手が攻撃を続けていると互いに非難した。

プーチン氏は19日、モスクワ時間同日午後6時(日本時間20日午前0時)から21日午前0時(同午前6時)までの30時間、軍事行動を停止するよう自国軍に命じた。


 

タス通信によると、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、プーチン氏から停戦延長の指示はなかったと述べた。

一方、ウクライナのシビハ外相は30日間の停戦を提案し、今後数日間の行動で「米国の和平努力に対するロシアの真の態度が明らかになるだろう」と述べた。

ゼレンスキー大統領は、19日夜には数百回、20日もさらに砲撃があったと指摘。ただ同日は空襲警報はなかったとXに投稿し、少なくとも30日間は民間人に対する無人機(ドローン)やミサイル攻撃を停止するよう提案した。

これに対し、ロシア国防省はウクライナが停戦を1000回以上破り、インフラに損害を与え、民間人に死者を出したと述べた。

復活祭の停戦すら守られなかったことは、トランプ米大統領にとって恒久的な和平協定がいかに難しいかを示している。トランプ氏は20日も楽観的な姿勢を見せ、「うまくいけば、ロシアとウクライナは今週中に合意に達するだろう」と交流サイトに投稿した。

トランプ氏とルビオ国務長官は18日、和平合意が成立する明確な兆候が早期になければ、仲介から撤退する意向を示していた。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


ニューズウィーク日本版 世界が尊敬する日本の小説36
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年9月16日/23日号(9月9日発売)は「世界が尊敬する日本の小説36」特集。優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


食と健康
「60代でも働き盛り」 社員の健康に資する常備型社食サービス、利用拡大を支えるのは「シニア世代の活躍」
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米中、TikTok巡り枠組み合意 首脳が19日の電

ワールド

米国務長官、カタールに支援継続呼びかけ イスラエル

ビジネス

NY州製造業業況指数、9月は-8.7に悪化 6月以

ビジネス

米国株式市場・午前=S&P・ナスダックが日中最高値
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 8
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中