最新記事
米社会

妻と作ったポルノビデオをネットで公開した大学総長、解雇に異論あり

What’s Next for the “Porn Chancellor”

2024年11月5日(火)18時23分
ダン・コイス(スレート誌記者、作家)
妻と制作したポルノビデオをネットで公開して大学をクビにジョセフ・ガウ

自分と妻のポルノビデオを公開したガウは、自身を失職させた大学理事会と闘うつもりだ USA TODAY NETWORKーREUTERS

<妻と制作したポルノビデオをネットで公開して大学をクビに。「言論の自由」をめぐる偉大な実験は果たして成功するか>

筆者が前回、ジョセフ・ガウ(64)に話を聞いたのは、彼が米ウィスコンシン大学ラクロス校の総長の座を降ろされたときだ。

ガウが同じ大学の教授だった妻のカルメン・ウィルソンとのポルノビデオを制作し、成人向けサブスクリプションサービスの「オンリーファンズ」などで公開していたことが理由だった。

ガウはこの解雇決定が合衆国憲法の定める表現の自由を侵害すると主張し始めた。

9月末になってウィスコンシン大学機構の理事会は、ガウがポルノビデオ制作という「非倫理的かつ潜在的に違法な行為」を働き、また大学備品のノートPCをビデオ制作に使用したとして、彼の終身在職権(教授職)を剝奪することを全会一致で決定した。

ガウはなぜポルノビデオを作ったのか。スレート誌記者ダン・コイスが、ガウに聞いた(ウィスコンシン大学機構にもコメントを求めたが、記事の締め切りまでに返答を得られなかった)。

──大学の理事会はどのような理由であなたの終身在職権を剝奪し、解雇の裁定を下したのか。

文書による裁定はなかった。1週間前に理事たちとの公聴会があったが、彼らは私に一つも質問をしなかった。

採決に至ったとき、私は17~18人の理事の中で、1人か2人は「これはおかしい」と言うのではないかと期待していた。しかし私の失職は、全会一致で決まった。

ビジネス
栄養価の高い「どじょう」を休耕田で養殖し、来たるべき日本の食糧危機に立ち向かう
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

エルサルバドルへの誤送還問題、トランプ氏「協議して

ワールド

米民間セクター代表団、グリーンランドを今週訪問 投

ビジネス

伊プラダ第1四半期売上高は予想超え、ミュウミュウ部

ワールド

ロシア、貿易戦争想定の経済予測を初公表 25年成長
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 2
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 6
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    中居正広事件は「ポジティブ」な空気が生んだ...誰も…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 7
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 8
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 9
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 10
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中