最新記事
東欧

ベラルーシ、体調悪化説のルカシェンコ大統領の映像公開 左手に包帯

2023年5月16日(火)20時00分
ロイター
ベラルーシのルカシェンコ大統領

体調悪化の可能性が報じられているベラルーシのルカシェンコ大統領(68)について、ベラルーシ国営ニュースチャンネルは15日、ルカシェンコ氏が軍司令部を訪問した際に撮影されたとする映像を公表した。 УНІАН / YouTube

体調悪化の可能性が報じられているベラルーシのルカシェンコ大統領(68)について、ベラルーシ国営ニュースチャンネルは15日、ルカシェンコ氏が軍司令部を訪問した際に撮影されたとする写真を公表した。

ルカシェンコ大統領の日々の活動を伝える「プール・ペールヴォヴォ」テレグラム・チャンネルは、ルカシェンコ氏は中央空軍の司令部で執務を行っていると伝えた。公開された写真では同氏は左手に包帯を巻いているように見える。

ルカシェンコ氏は今月9日、ロシアの首都モスクワで開かれた対ドイツ戦勝記念日のイベントに出席したが、疲れた様子で足元がややふらつき、右手に包帯が巻かれているのが見られたほか、プーチン大統領主催の昼食会も欠席した。その後、14日にベラルーシの首都ミンスクで開かれた式典も欠席。野党系のユーロラジオは、ルカシェンコ氏が13日にミンスクにある診療所に搬送されたと報じている。

航空機の飛行追跡データによると、週末の間にロシア政府の特別機がミンスクを出入りしていた。誰が搭乗していたかは明らかになっていない。

ウクライナ軍情報機関のアンドリー・ユソフ報道官は、ウクライナはルカシェンコ氏の健康問題に関する情報を把握していると述べたが、さまざまな理由からコメントは差し控えるとしている。

ベラルーシの反体制派指導者で現在は国外に脱出しているスベトラーナ・チハノフスカヤ氏は15日、支持者に対するメッセージとして、ルカシェンコ大統領の健康問題が浮上する中、ベラルーシの民主化に向けあらゆる機会をつかむ用意ができているとツイッターに投稿した。

チハノフスカヤ氏の投稿の直後に、プール・ペールヴォヴォはルカシェンコ大統領の写真を公表。チハノフスカヤ氏のアドバイザーを務めるフラナク・ビアコルカ氏は14日、 反体制派は「何らかの事態」が発生したときのために「民主勢力」との共同行動計画を作成していると述べた。ただ詳細については明らかにしていない。

ルカシェンコ氏は1994年に大統領に就任した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ビジネス
暮らしの安全・安心は、事件になる前に守る時代へ。...JCBと連携し、新たな防犯インフラを築く「ヴァンガードスミス」の挑戦。
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

リーブス英財務相、広範な増税示唆 緊縮財政は回避へ

ワールド

プーチン氏、レアアース採掘計画と中朝国境の物流施設

ビジネス

英BP、第3四半期の利益が予想を上回る 潤滑油部門

ビジネス

中国人民銀、公開市場で国債買い入れ再開 昨年12月
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつかない現象を軍も警戒
  • 4
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に…
  • 5
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 6
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 7
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 8
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中