最新記事

ウクライナ情勢

ロシア軍、ウクライナ東部要衝セベロドネツクに近い集落制圧か

2022年6月20日(月)10時33分
破壊された建物の前に立つ人

ロシア国防省は、同国軍がウクライナ東部の要衝・セベロドネツクの南東約6キロにある村を掌握したと発表した。ウクライナ側はロシアが「部分的に」制圧したとしている。写真はドネツクで破壊された建物の前に立つ人(2022年 ロイター/Alexander Ermochenko)

ロシア国防省は19日、同国軍がウクライナ東部の要衝・セベロドネツクの南東約6キロにある村を掌握したと発表した。ウクライナ側はロシアが「部分的に」制圧したとしている。

ロシアが支配下に置いたと主張するMetyolkineは、侵攻前時点で住民800人に満たない集落。ロシアのタス通信は、現地の多数のウクライナ兵士が投降したと報じた。

北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は、ウクライナ軍に最先端兵器を供与すれば東部ドンバス地方をロシア軍から解放できる可能性が高まるとの見解を示した。ドイツのビルト日曜版が報じた。

「われわれは、戦争が何年も続く可能性に備える必要がある。ウクライナへの支援を弱めてはならない」と強調した。

セベロドネツクがあるルガンスク州のガイダイ知事はウクライナのテレビ局に対し、ロシア側はMetyolkineの一部を制圧したが全体ではないと主張。また、ロシアはセベロドネツク周辺の別の集落への攻撃で「一定の成功」を収めていると述べた。

ロイターは、地上戦の状況を確認できていない。

英国防省は19日、ロシアとウクライナの双方がセベロドネツク周辺で激しい砲撃を続けているが戦闘の「前線はほぼ変化していない」と分析した。

米シンクタンク「戦争研究所」は、ロシア軍が利用可能な戦力の大部分をセベロドネツクに集中投入するという犠牲を払えば、数週間以内に掌握する公算が高まるとした。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

ネクスペリア中国部門「在庫十分」、親会社のウエハー

ワールド

トランプ氏、ナイジェリアでの軍事行動を警告 キリス

ワールド

シリア暫定大統領、ワシントンを訪問へ=米特使

ビジネス

伝統的に好調な11月入り、130社が決算発表へ=今
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「今年注目の旅行先」、1位は米ビッグスカイ
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 5
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつか…
  • 6
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 7
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 8
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 10
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中