最新記事

ウクライナ情勢

「米が化学兵器」はロシアの化学兵器使用の予兆か

2022年3月14日(月)16時40分
アーロン・マクデード
ガスマスク姿の兵士

ロシアの主張にアメリカは真っ向から反論 FABIAN SOMMERーPICTURE ALLIANCE/GETTY IMAGES

<ロシアは2018年にシリア内戦で同じ手法を使っている>

アメリカがウクライナの「バイオ研究所」で長年、生物・化学兵器の極秘開発を進めている──ロシアの主張する陰謀論に中国も同調するなか、アメリカが反論に出た。

サキ米大統領報道官は3月9日、自身のツイッターでこの主張を虚偽情報だと一蹴。

「ロシアがウクライナで生物・化学兵器を使うか、あるいは(相手がそうした兵器を使ったように見せ掛ける)『偽旗作戦』を行う恐れがあるため警戒が必要だ」と訴えた。

米国務省も声明を発表し、「自国が行おうとしている犯罪で西側を責めるのはロシアのお家芸だ」と指摘。そうした言い掛かりをつけることで、ロシアのウクライナでの生物・化学兵器使用を正当化しようとしていると非難した。

実際、ロシアは2018年にシリア内戦でこの手法を使っている。

「アメリカがシリアの民間人に化学兵器を使おうとしている」との虚偽情報を発表し、それを口実にしてシリアへの軍事介入を強めていったとみられている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米自動車業界団体が道路交通安全局を批判、大幅な改革

ワールド

中国の途上国融資、担保慣行が借り手の財政管理能力を

ワールド

トランプ氏は校庭でのけんかに介入する「パパ」=NA

ワールド

プーチン氏、BRICS会議にオンライン参加へ IC
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係・仕事で後悔しないために
  • 3
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々と撤退へ
  • 4
    人口世界一のインドに迫る少子高齢化の波、学校閉鎖…
  • 5
    【クイズ】北大で国内初確認か...世界で最も危険な植…
  • 6
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 7
    「子どもが花嫁にされそうに...」ディズニーランド・…
  • 8
    都議選千代田区選挙区を制した「ユーチューバー」佐…
  • 9
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 10
    細道しか歩かない...10歳ダックスの「こだわり散歩」…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 8
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 9
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 10
    「アメリカにディズニー旅行」は夢のまた夢?...ディ…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中