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感染症対策

米国で多用される新型コロナ「回復者血漿療法」、効果薄い=臨床試験結果

2020年11月25日(水)11時13分

新型コロナウイルスに感染して回復した人の血液から血漿を取り出し、患者に投与する「回復者血漿療法」について、新型コロナに感染して肺炎を発症した重症患者には効果が薄いとの研究結果が、医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載された。写真は血漿のサンプル。米ワシントン州レントンの研究施設で9月撮影(2020年 ロイター/Lindsey Wasson)

新型コロナウイルスに感染して回復した人の血液から血漿を取り出し、患者に投与する「回復者血漿療法」について、新型コロナに感染して肺炎を発症した重症患者には効果が薄いとの研究結果が、医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載された。

研究はアルゼンチンの臨床試験結果を基に行われた。患者の健康状態を大幅に改善する効果や、死亡率を大幅に下げる効果は確認されなかった。

回復者血漿療法は、トランプ米大統領が8月に「歴史的な大発見」と評価。米国で多用されている。

同療法を巡っては、息切れや倦怠感などを和らげる効果はあるが、死亡率や重症化のリスクを下げる効果はないとのインドの臨床試験結果が10月に報告されている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

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