最新記事

ブレグジット

イギリス議会、離脱協定骨抜き法案の審議開始 首相・閣僚経験者も反発

2020年9月15日(火)09時51分

ジョンソン英首相(写真右)は14日、欧州連合(EU)離脱協定の一部を無効化する「国内市場法案」を議会に提出したことについて、EUが「テーブルから銃をどけなかった」ためだと説明し、国際法違反になってもやむなしという考えを示した(2020年 ロイター/HANNAH MCKAY)

ジョンソン英首相は14日、欧州連合(EU)離脱協定の一部を無効化する「国内市場法案」を議会に提出したことについて、EUが「テーブルから銃をどけなかった」ためだと説明し、国際法違反になってもやむなしという考えを示した。

EU側は、ジョンソン氏の計画は通商協議を台無しにし、合意なき離脱に進むと警告。デリバティブ業界のある関係者は、欧州委員会がこの日、ロンドンの清算機関にユーロ清算業務継続を認める決定を延期し、圧力を強めたという。

英下院ではこの日、国内市場法案に関する審議が始まった。ジョンソン氏は議会で、EUがこれまでの協議で極端かつ理不尽な対応を繰り返してきたと批判。1月に合意した離脱協定を盾に英本土と英領北アイルランドの間に貿易障壁を設けると脅しているとし、「この法案の意図は、わが国に対するこうした批判をやめさせることだ」とし、防衛策や保険的な政策に当たると述べた。

一方、下院で80議席を占める与党・保守党だが、身内から反発の声も高まっている。首相経験者は全員がこの計画に懸念を示しているほか、ジャビド前財務相も「国際法を破ることは決して軽んじてはならない手段だ」とし、修正されない限り法案を支持できないと述べた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・ロシア開発のコロナワクチン「スプートニクV」、ウイルスの有害な変異促す危険性
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・パンデミック後には大規模な騒乱が起こる
・ハチに舌を刺された男性、自分の舌で窒息死


20200922issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

9月22日号(9月15日発売)は「誤解だらけの米中新冷戦」特集。「金持ち」中国との対立はソ連との冷戦とは違う。米中関係史で読み解く新冷戦の本質。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

世界石油市場、ホルムズ海峡再開なければ壊滅的=サウ

ビジネス

JX金属、 先端半導体材料の生産増強に230億円投

ビジネス

金融市場で大きな変動、極めて高い緊張感もって注視=

ワールド

当面は現行計画に沿って国債買入の減額継続が適切=中
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「一日中見てられる...」元プロゴルファー女性の「目のやり場に困る」密着ウェア姿がネットを席巻
  • 4
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 5
    人間ダンサーを連れて「圧巻のパフォーマンス」...こ…
  • 6
    ダイヤモンドのような「ふくらはぎ」を鍛える最短ル…
  • 7
    ホルムズ海峡封鎖、石油危機より怖い「肥料ショック」
  • 8
    身長や外見も審査され、軍隊並みの訓練を受ける...中…
  • 9
    トランプも無視できない? イランで浮上した「危機管…
  • 10
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 6
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 7
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 8
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 9
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 10
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中