最新記事

医療

レムデシビル製造元の米ギリアドにサイバー攻撃 イラン系ハッカー集団か

2020年5月9日(土)11時00分

抗ウイルス薬「レムデシビル」を製造する米ギリアド・サイエンシズに対し、イラン系のハッカー集団が過去数週間にサイバー攻撃を仕掛けていたことが関係者らの証言で分かった。写真はレムデシビルのアンプル。独ハンブルクの病院で4月代表撮影(2020年 ロイター)

新型コロナウイルス治療薬として特例承認された抗ウイルス薬「レムデシビル」を製造する米ギリアド・サイエンシズに対し、イラン系のハッカー集団が過去数週間にサイバー攻撃を仕掛けていたことが関係者らの証言で分かった。

不正なウェブアドレスを検出するウェブサイトの記録によると、4月時点でパスワードを窃取するための偽ログインページがギリアドの幹部宛てにメールで送られたという。攻撃が成功したかどうかは不明。

イスラエルのサイバーセキュリティー会社、クリアスカイの幹部は、記者になりすましてメールを送りつけ、メールアカウントに不正アクセスする手口だと指摘。また別の2人の関係者は、攻撃に利用されたウェブドメインやホストサーバーがイランと関係していると述べた。

イラン国連代表部の報道官はサイバー攻撃に一切関与しておらず、「国内のサイバー活動は外部からの攻撃を防御するものでしかない」と主張した。

ギリアドの広報担当はコメントを控えた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・新型コロナ規制緩和の韓国、梨泰院のクラブでクラスター発生
・コロナ独自路線のスウェーデン、死者3000人突破に当局の科学者「恐ろしい」
・東京都、新型コロナウイルス新規感染39人確認 7日ぶり増加、累計4810人
・トランプ、新型コロナ検査で再び陰性 ホワイトハウスの世話係が感染


20050512issue_cover_150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年5月5日/12日号(4月28日発売)は「ポストコロナを生き抜く 日本への提言」特集。パックン、ロバート キャンベル、アレックス・カー、リチャード・クー、フローラン・ダバディら14人の外国人識者が示す、コロナ禍で見えてきた日本の長所と短所、進むべき道。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB当局者、利下げ急がない方向で一致 インフレ鈍

ビジネス

訂正-NY外為市場=ドル上昇、米指標やFRB高官発

ビジネス

中東情勢悪化、世界経済に大きなリスク=独財務相

ビジネス

訂正-4月米フィラデルフィア連銀業況指数、15.5
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 3

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 4

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 5

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 6

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 9

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 10

    ヨルダン王女、イランの無人機5機を撃墜して人類への…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中