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イギリス、新型コロナウイルス発症ペース鈍化 封鎖措置が効果、2週間後に患者・死者が減少か

2020年4月9日(木)13時00分

英キングス・カレッジ・ロンドンの研究チームは8日、新型コロナウイルス感染症について、英政府が導入した封鎖措置が効果をあげており、発症ペースが鈍化しているとの調査結果をまとめた。ロンドンで8日撮影(2020年 ロイター/Hannah McKay)

英キングス・カレッジ・ロンドンの研究チームは8日、新型コロナウイルス感染症について、英政府が導入した封鎖措置が効果をあげており、発症ペースが鈍化しているとの調査結果をまとめた。

研究チームは、新型コロナ感染症の症状を追跡する新しいアプリを使って国内の200万人を調査。ここ数日で発症ペースが鈍化しているという。

調査によると、英国で現在、新型コロナ感染症の症状がある人(20-69歳)は約140万人。今月1日時点の190万人から減少している。回復した人がいることに加え、新たな発症例が減っているという。

英国では新型コロナ感染症の入院患者や死者が増えているが、新たな発症例が減っていることから、封鎖措置を継続すれば約2週間後には入院患者と死者の減少が始まる見通しという。

研究チームを率いるティム・スペクター氏は「心強い」兆候だと指摘。「入院患者と死者はまだ増えているが、今回のデータが待ち望んでいたトンネルの先の光であることを期待したい」と述べた。

ただロンドン、バーミンガム、グラスゴー、リバプールなどの大都市では「依然として発症例が非常に多い」という。

[ロンドン ロイター]


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