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トランプの非常事態宣言、カリフォルニア州司法長官「直ちに提訴」表明

2019年2月18日(月)10時25分

2月17日、トランプ米大統領が国境の壁建設に向けて国家非常事態を宣言したことに対して、カリフォルニア州のザビエル・ベセラ州司法長官(写真)は、「直ちに」政府を提訴する構えだと明らかにした。昨年8月にロサンゼルスで撮影(2019年 ロイター/Lucy Nicholson)

トランプ米大統領が国境の壁建設に向けて国家非常事態を宣言したことに対して、カリフォルニア州のザビエル・ベセラ州司法長官は17日、「直ちに」政府を提訴する構えだと明らかにした。

ベセラ氏は、米ABC番組に出演し、トランプ政権を連邦裁判所に提訴するか、するとしたらいつになるか、との質問に「間違いなく、直ちに」と答えた。ニューヨーク州など民主党が地盤とする他の州も法廷闘争に踏み切るとみられる。

ベセラ氏は「われわれは準備が整っている。こうしたことが起きると予想していた」とし、他の州と共に提訴する準備ができていると明らかにした。

トランプ氏は、国境の壁建設として要求した57億ドルが議会に拒否されたことを受け、1976年に成立した「国家非常事態法」に基づき非常事態を宣言した。これによりトランプ氏は、他の使途で確保した予算を壁建設にまわすことができる。

ベセラ氏は、非常事態を宣言した際の「これを行う必要はなかった」とのトランプ氏の発言そのものが、非常事態宣言が法的に脆弱であることの証拠だと指摘。「誰も非常事態だと信じていないだけでなく、トランプ氏自身も非常事態ではないと述べている。非常事態でないことが明白になっている」と語った。

[ワシントン 17日 ロイター]


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