最新記事

中間選挙

投票日迫る米中間選挙 トランプとオバマも各地で応援演説

2018年11月5日(月)11時54分

11月4日、米中間選挙は投開票を2日後に控え、大詰めを迎えた。共和党のトランプ米大統領と民主党のオバマ前大統領は、各地で積極的に応援演説を行い、お互いに火花を散らした。応援演説のため登壇し、支援者に手を振る同前大統領。マイアミで2日撮影(2018年 ロイター/Joe Skipper)

米中間選挙は投開票を2日後に控え、大詰めを迎えた。共和党のトランプ米大統領と民主党のオバマ前大統領は4日、各地で積極的に応援演説を行い、お互いに火花を散らした。

トランプ氏はジョージア州で、この選挙は、われわれが作った前例のない繁栄の上にさらに築くことができるかを決める選挙だと述べ、民主党は米国経済を破壊しようと鉄球を持ち出していると批判した。

トランプ氏は、ジョージア州で州知事候補のケンプ州務長官と選挙活動を行った。同州では、ケンプ氏と民主党のステイシー・エイブラムス候補の支持率がきっ抗している。エイブラムス氏が当選すれば米国初のアフリカ系女性知事となる。

一方、オバマ氏は、トランプ氏や共和党による国民を分断させるような政策や度重なるうそを批判。インディアナ州でのジョー・ドネリー上院議員の応援演説で「共和党員の行動をチェックできるのはあなた方とあなた方の票だけだ」と民主党への支持を呼びかけた。

各種世論調査によると、全435議席が改選される下院選では、民主党が過半数奪回に必要な23議席を確保すると予想されている。

一方、全100議席のうち35議席が改選される上院選では、共和党が過半数を維持すると見込まれている。

選挙戦の最終盤でトランプ氏は不法移民などの問題で強硬姿勢をアピールし、中米諸国から北上をしている移民集団について「侵略行為だ」と発言。民主党が国境地域の大混乱を引き起こしたと批判した。

共和党全国委員会のロナ・マクダニエル委員長はABCテレビ番組とのインタビューで、メディアはトランプ氏の不法移民対策に関する発言ばかりに注目しているが、トランプ氏は現政権下での好景気や雇用増加も強調している、と指摘した。

ただオバマ氏は、自身の政権時に始まった好景気を共和党は自分の手柄にしようとしていると批判した。

フロリダ大学のエレクション・プロジェクトによると、4日の朝の段階で、期日前投票の投票数は約3440万票に達し、14年の2050万票から67.8%増加しており、選挙に対する関心の高さがうかがえる

[ワシントン 4日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエルとイランの応酬続く、トランプ氏「紛争終結

ワールド

英、中東に戦闘機を移動 地域の安全保障支援へ=スタ

ワールド

米首都で34年ぶり軍事パレード、トランプ氏誕生日 

ワールド

米ミネソタで州議員が銃撃受け死亡、容疑者逃走中 知
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 2
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 3
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生きる力」が生んだ「現代医学の奇跡」とは?
  • 4
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 5
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 6
    構想40年「コッポラの暴走」と話題沸騰...映画『メガ…
  • 7
    逃げて!背後に写り込む「捕食者の目」...可愛いウサ…
  • 8
    「結婚は人生の終着点」...欧米にも広がる非婚化の波…
  • 9
    4年間SNSをやめて気づいた「心を失う人」と「回復で…
  • 10
    メーガン妃の「下品なダンス」炎上で「王室イメージ…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 7
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、…
  • 8
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 9
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 10
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中