最新記事

国民投票

カタルーニャ自治州首相「スペインから独立問う住民投票10月1日決行」

2017年9月22日(金)10時37分

9月21日、スペイン・カタルーニャ自治州のプチデモン首相(写真右)は、独立を問う住民投票を予定通りに10月1日に実施すると表明した。2016年4月撮影(2017年 ロイター/Susana Vera)

スペイン北東部カタルーニャ自治州のプチデモン首相は21日、スペインからの独立を問う住民投票を予定通りに10月1日に決行すると表明した。

同首相はテレビ放映された演説で、「住民投票が確実に実施されるようわれわれは緊急時の対策を用意している」と表明。「国民党(PP)が主導する政権の傲慢(ごうまん)さや権力乱用に閉口している大多数の住民の支持を得ているため、住民投票を決行する」と述べた。

憲法裁判所は今月、住民投票は違憲とするラホイ首相の訴えを受けて住民投票実施法を一時停止、投票が違憲かどうかを判断する時間を判事に与えた。

スペイン警察は20日、カタルーニャ自治州政府の複数の官庁を捜索、同自治州の経済担当閣外相など複数の高官を逮捕した。これに反発した多くの市民はバルセロナで21日、2日連続で抗議活動を行った。

ラホイ首相は20日、同自治州政府に対する一連の措置について、裁判所の判断に基づくものと説明、州政府に対し住民投票を撤回するよう求めた。

世論調査によると、カタルーニャでは市民の40%程度が独立を支持し、大半が独立を問う住民投票の実施を求めている。

プチデモン首相は、住民投票に最低投票率は設定しておらず、賛成票が反対を上回れば48時間以内に独立を宣言すると述べた。

中央政府の報道官は、カタルーニャでの抗議活動は小規模グループによって組織されたもので、市民の一般的な考え方を反映したものではないと述べた。

[マドリード/バルセロナ 21日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ポーランドの2つの空港が一時閉鎖、ロシアのウクライ

ワールド

タイとカンボジアが停戦に合意=カンボジア国防省

ビジネス

NY外為市場=円が軟化、介入警戒続く

ビジネス

米国株式市場=横ばい、AI・貴金属関連が高い
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 6
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 7
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 8
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 9
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 10
    赤ちゃんの「足の動き」に違和感を覚えた母親、動画…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中