最新記事

外交

中国・メキシコが関係強化で一致 反トランプで連携か?

2016年12月13日(火)14時34分

12月12日、中国の楊潔チ国務委員(外交担当、副首相級)は、メキシコのルイスマシュー外相と会談し、両国関係の強化で合意した。写真は同日、ペニャニエト大統領(右)と握手を交わす中国の楊国務委員。提供写真(2016年 ロイター)

 中国の楊潔チ国務委員(外交担当、副首相級)は12日、メキシコのルイスマシュー外相と会談し、両国関係の強化で合意した。

 メキシコ外務省が明らかにした。

 米国のトランプ次期大統領は、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉や国内雇用の保護を公約に掲げており、メキシコは米国への経済依存度を減らす方法を模索している。

 メキシコ外務省によると、会談では通商・投資関係の強化や、両国間の航空便拡充を協議。「メキシコ・中国戦略対話を通じて、相互の信頼を深め、相互利益をめぐる二国間協議を改善することで一致した」という。これ以上の詳細は不明。

 楊国務委員はルイスマシュー外相と会談後、ペニャニエト大統領を表敬訪問した。

 メキシコ政府が先週実施した深海油田・ガス田入札では、中国海洋石油(CNOOC)が2鉱区を落札。中国外務省は、「一つの中国」政策を必ずしも堅持する必要はないとのトランプ氏の発言に極めて強い懸念を表明している。

 米陸軍大学校のエバンズ・エリス教授は「中国・メキシコ両国は、今後、再び関係を深めていくだろう」との見方を示した。

[メキシコシティ 12日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ゼレンスキー氏、NATO加盟断念の用意 ドイツで米

ビジネス

中国万科、債権者が社債償還延期を拒否 デフォルトリ

ワールド

トランプ氏、経済政策が中間選挙勝利につながるか確信

ビジネス

雇用統計やCPIに注目、年末控えボラティリティー上
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 5
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 8
    大成功の東京デフリンピックが、日本人をこう変えた
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中