最新記事

日本企業

出光社長「創業家の理解得たい」、昭シェルとの来春合併を延期

2016年10月14日(金)09時58分

10月13日、出光興産と昭和シェル石油は、来年4月に予定していた合併を延期すると発表した。写真は出光の看板。都内で昨年11月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

 出光興産と昭和シェル石油は13日、来年4月に予定していた合併を延期すると発表した。出光株の3分の1超を保有する創業家が合併への反対姿勢を崩しておらず、臨時株主総会での合併承認は難しいと判断した。経営統合実現に向けた道のりは一段と不透明となった。

 合併時期は未定としたが、計画自体は撤回せず、引き続き経営統合に向けて準備を進める。

 会見した出光興産の月岡隆社長は合併延期の理由について「創業家を筆頭に各ステークホルダーとの協議に十分な時間を確保する必要があると判断した」と説明。変更時期を設けなかったことについては「創業家へのメッセージだ」として、「十分な議論を尽くすことで経営統合を心底理解してもらうことが重要。そのための期限を区切ることは適切ではない」と語った。ただ「(協議に)数年はあり得ない。できる限り早く統合期日を定めたい」とも付け加えた。

 月岡社長は「創業家の理解を得られないまま(統合を)成立させることは新会社の安定的な運営におけるリスクになるだけでなく、本末転倒だ」と述べ、創業家の同意が合併の前提との認識を示し、拒否権を崩すために増資する可能性については「経営統合がベストな選択であることを理解してもらうことが正しい道」と述べ、否定的な考えを示した。

 だが、創業家との協議は「この3カ月あまりあらゆる手を尽くしてきたが、7月11日以降、正式な面談の機会を作ることはできていない」(月岡社長)状況にあり、事態打開のめどは立っていない。

 出光は合併に向けて10─11月に英蘭系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルから昭和シェル株の33.3%を取得する方針で、これは予定通り進める。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

日産自、パパンCFOが退任 後任はレオンディス氏

ビジネス

仏ルノー、海外展開強化で販売台数20%以上増 新5

ビジネス

マスク氏のスペースX、ナスダック上場検討 早期指数

ビジネス

独輸出、1月は前月比-2.3% 24年5月以来の大
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「一日中見てられる...」元プロゴルファー女性の「目のやり場に困る」密着ウェア姿がネットを席巻
  • 4
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 5
    人間ダンサーを連れて「圧巻のパフォーマンス」...こ…
  • 6
    ダイヤモンドのような「ふくらはぎ」を鍛える最短ル…
  • 7
    ホルムズ海峡封鎖、石油危機より怖い「肥料ショック」
  • 8
    トランプも無視できない? イランで浮上した「危機管…
  • 9
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 10
    身長や外見も審査され、軍隊並みの訓練を受ける...中…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 6
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 7
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 7
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 8
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 9
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 10
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中