最新記事
トランプ関税

トランプ、利下げの遅れではなく関税ショック全体のツケをパウエルに押しつけて自分は逃げ切る算段

Former Treasury Secretary Says Trump Is Trying to 'Scapegoat' Jerome Powell

2025年8月4日(月)15時02分
ピーター・アトキン
トランプとパウエル

FRB本部ビルに異例の訪問をしたトランプとパウエルFRB議長(右)(7月24日、改修中のFRB本部で) REUTERS/Kent Nishimura

<元財務長官サマーズが警告――FRB批判が市場に与える逆効果とは>

元アメリカ財務長官ラリー・サマーズは、アメリカ経済が減速し景気後退に突入した場合、ドナルド・トランプ大統領はジェローム・パウエルFRB(連邦準備理事会)議長に責任をなすりつけようとしているのではないか、と警告した。

サマーズは、ABCニュースの番組『This Week』に出演した際、「トランプは経済が悪化したときのスケープゴートを探している」と語った。「パウエル議長への攻撃の本質はそこにある。利下げという政策変更が目的ではない」

トランプは関税を経済および外交政策の中心に据えてきた。貿易交渉を通じて紛争の終結を図り、国際貿易の構図をアメリカに有利なかたちに作り変えようとしている。

しかし、多くの経済学者や経済界のリーダーたちは、トランプのこの方針が景気後退を招くと警鐘を鳴らしている。輸入品に関税をかけることでアメリカ国内の物価が上昇すれば、多くの人が消費を減らし、現金を貯め込もうとする可能性があるためだ。

そのためトランプはパウエルに利下げを強く求めてきた。景気を刺激し、国民の消費意欲を高める狙いだが、パウエルはインフレのリスクが大きいとしてこれに応じておらず、トランプは大きな不満を抱いている。

メンバーシップ無料
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

再送フーシ派がイスラエル攻撃、イエメンの親イラン武

ワールド

再送-UAEのアブダビで5人負傷、火災も発生 ミサ

ワールド

タイ新政権、来週発足へ アヌティン首相が表明 

ビジネス

中国の大手国有銀3行、25年の利益ほぼ横ばい 不動
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 2
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊張緩和の兆しか
  • 3
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?...「単なるホラー作品とは違う」「あの大作も顔負け」
  • 4
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 5
    ウィリアム皇太子が軍服姿で部隊訪問...「前線任務」…
  • 6
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 7
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 8
    「俺たちはただの人間だ」――BTSが新アルバム『ARIRAN…
  • 9
    日本経済にとって、円高/円安はどちらが「お得」な…
  • 10
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 4
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 7
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 8
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中