ニュース速報

ワールド

トルコ沖のタンカー滞留、原因は原油価格上限ではない=EU

2022年12月09日(金)20時02分

 欧州連合(EU)欧州委員会は、トルコのボスポラス海峡を通過して地中海に向かう石油タンカーが黒海で滞留している問題について、ロシア産原油への価格上限導入の影響ではないと表明した。写真は黒海で待機するタンカー。8日イスタンブール近郊で撮影(2022年 ロイター/Mehmet Emin Caliskan)

[ブリュッセル 9日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は、トルコのボスポラス海峡を通過して地中海に向かう石油タンカーが黒海で滞留している問題について、主要7カ国(G7)によるロシア産原油への価格上限導入の影響ではないと表明した。

海運会社のトライベッカによると、黒海で待機しているタンカーの数は9日に20隻に達した。

トルコは今月初めから船舶に対し保険証書の提示を義務付けており、タンカーが滞留する原因となっている。

G7とEUは今週、保険会社に対し、上限価格を上回って取引されたロシア産原油を輸送する船舶に保険を提供しないよう義務付けた。

欧州委の報道官はロイターに「(タンカーの滞留は)G7による価格上限導入が原因ではない」とし、5日より前に購入された海上輸送されるロシア産原油については、上限価格を上回っていても、1月19日までは保険などのサービスを提供できる移行期間が設けられていると指摘した。

報道官は、移行期間終了後も、トルコ当局は引き続きタンカーの保険証書をこれまで通り検証できると主張。「トルコ当局に説明を求めるため、連絡を取っており、(滞留の)解消に向けた作業を進めている」と述べた。

トルコの海上保安当局は8日、適切な保険証書を持たない石油タンカーの領海通過を引き続き認めず、検査には時間を要すると主張した。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ネクスペリア中国部門「在庫十分」、親会社のウエハー

ワールド

トランプ氏、ナイジェリアでの軍事行動を警告 キリス

ワールド

シリア暫定大統領、ワシントンを訪問へ=米特使

ビジネス

伝統的に好調な11月入り、130社が決算発表へ=今
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「今年注目の旅行先」、1位は米ビッグスカイ
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 5
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつか…
  • 10
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 10
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中