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フィリピン9月CPI、4年ぶりの高い伸び 追加利上げ観測強まる
[マニラ 5日 ロイター] - フィリピン統計局が5日発表した9月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比6.9%上昇し、2018年10月以来の高水準となった。食品価格の上昇を反映し、8月の6.3%上昇から加速した。
統計局によると、CPIは食品を中心に10月もさらに上昇する見通しだ。
9月の伸びはロイターがまとめた市場予想の6.7%も上回った。
1─9月の上昇率は平均5.1%。中央銀行のインフレ目標である2─4%を上回っている。
変動の激しい食品と燃料を除いたコアCPI上昇率は、9月に4.5%と8月の4.6%から鈍化した。
中銀はインフレを目標の範囲内に収めるため、今年に入りこれまでに225ベーシスポイント(bp)の利上げを実施、政策金利は4.25%となっている。
インフレ率が予想を上回ったことを受けて、フィリピン中銀が11月と12月の政策会合で、追加利上げに踏み切るとの見方が強まった。
統計発表後、中銀は声明で「インフレ率を中期的に目標圏内に押し下げ、物価安定という主目的に合致した水準になるよう、一段の政策措置を取る用意がある」と表明した。
INGバンクのエコノミスト、ニコラス・マパ氏は、今年残りの2会合でそれぞれ50ベーシスポイント(bp)利上げすると予想。
最近の台風で農作物に被害が出たことから、食品価格は高止まりするとの見方を示した。