ニュース速報

ワールド

豪政府、EV普及へ燃費基準導入計画 戦略文書を近く公表

2022年08月19日(金)13時44分

オーストラリア政府は19日、電気自動車(EV)普及に向けた自動車燃費基準の導入を目指すと表明した。写真はボーウェン気候変動・エネルギー相、7月、代表撮影(2022年 ロイター)

[シドニー 19日 ロイター] - オーストラリア政府は19日、電気自動車(EV)普及に向けた自動車燃費基準の導入を目指すと表明した。ボーウェン気候変動・エネルギー相は「国家EV戦略」に関する文書を今後数週間内に公表し、産業界、労働組合、消費者団体から意見を求める予定だと述べた。

ボーウェン氏はキャンベラで開催されたEVサミットで、経済協力開発機構(OECD)加盟国で燃費基準がないか策定中の国はロシアを除けば豪州のみで、義務的な燃費基準がないことが国内EV普及の妨げになっていると指摘。「今こそ、燃費基準が豪市場へのEV供給改善に役立つかどうか、整然と賢明な議論を行うべき時だ」と述べた。

ボーウェン氏によると、豪州で販売される自動車に占めるEVの割合はわずか2%で、英国の15%や欧州の17%を大きく下回る。また価格が6万豪ドル(4万1450米ドル)を切るEVは8車種しかなく、英国の26車種に比べ選択肢が限られていると指摘した。

5月の総選挙で勝利したアルバニージー首相は、気候関連政策を他の先進国と同調させるよう改革することを公約に掲げ、温室効果ガス排出削減目標の引き上げを発表。EV減税の方針も打ち出している。

米EV大手テスラのロビン・デンホルム会長は会合のパネル討論で、豪州は他国に早急に追い付く必要があるとし「それはEVだけでなく、ガソリン車の排ガス問題もそうだ。豪州で走る車が世界で最も汚染をまき散らしていることは容認できない。それが現状で、しかも深刻化している」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

北朝鮮の金与正氏、日米韓の軍事訓練けん制 対抗措置

ワールド

ネパール、暫定首相にカルキ元最高裁長官 来年3月総

ワールド

ルイジアナ州に州兵1000人派遣か、国防総省が計画

ワールド

中国軍、南シナ海巡りフィリピンけん制 日米比が合同
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人に共通する特徴とは?
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる」飲み物はどれ?
  • 4
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 5
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 6
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で最も「火山が多い国」はどこ?
  • 9
    村上春樹は「どの作品」から読むのが正解? 最初の1…
  • 10
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 8
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 9
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 10
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 6
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 7
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中