ニュース速報

ワールド

北朝鮮で新たに27万人発熱、6人死亡 薬品供給へ軍医部門動員

2022年05月17日(火)09時30分

 5月17日、新型コロナウイルスの感染者が確認された北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)は、新たに26万9510人に発熱の症状が確認され、6人が死亡したと報じた。写真は北朝鮮の国旗。クアラルンプールで2021年3月撮影(2022年 ロイター/Lim Huey Teng)

[ソウル 17日 ロイター] - 新型コロナウイルス感染が拡大している北朝鮮で新たに26万9510人に発熱の症状が確認され、6人が死亡したと、国営朝鮮中央通信(KCNA)が17日報じた。

また、軍を動員して治療薬を配布するほか、感染追跡を支援するため1万人を超える医療従事者を展開するという。

発熱の症状が確認されたのは累計で148万3060人、死者は56人となった。ウイルス検査で陽性反応を示した人の数は明らかになっていない。

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は15日、党の緊急政治局会議を開き、首都平壌における医薬品供給の安定化に向けて軍を活用するよう指示。16日には軍の強力な医療部門が派遣された。

KCNAによると、金総書記の命令で感染が拡大している平壌での医薬品供給改善に向け軍医の「強力な部隊」が直ちに動員された。部隊の任務は平壌の公衆衛生の危機を打開することで、感染対策に不可欠だと伝えた。

感染の追跡調査も強化され、約1万1000人の保健当局者や教師、医学生が全国で「全ての住民への集中検査」に参加し、発熱者の確認や治療に当たっているという。

またKCNAは、徹底したウイルス対策を行いながら、国内経済の各分野は生産や建設を続けているとも報じた。金総書記は先に、各都市での活動を制限するよう命じていた。

こうした中、米国務省は今回の感染拡大が北朝鮮国民に与える影響を懸念しており、同国へのワクチン援助を支持すると述べた。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベネズエラ沖の麻薬船攻撃、米国民の約半数が反対=世

ワールド

韓国大統領、宗教団体と政治家の関係巡り調査指示

ビジネス

エアバス、受注数で6年ぶりボーイング下回る可能性=

ワールド

EU、27年までのロシア産ガス輸入全面停止へ前進 
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキング」でトップ5に入ったのはどこ?
  • 3
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的、と元イタリア空軍の専門家。NATO軍のプロフェッショナルな対応と大違い
  • 4
    トランプの面目丸つぶれ...タイ・カンボジアで戦線拡…
  • 5
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「…
  • 6
    死者は900人超、被災者は数百万人...アジア各地を襲…
  • 7
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 8
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 9
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 10
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中