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イランのイラク攻撃、イスラエルとのガス供給計画が一因=関係筋

2022年03月29日(火)12時23分

 イラン革命防衛隊が今月、イラク北部クルド人自治区の首都アルビルに弾道ミサイルを撃ち込んだことについて、関係筋はクルド人自治区がイスラエルと協力してトルコと欧州にガスを供給する計画を立てていたことが一因だったとの見方を示した。写真はミサイル攻撃で破壊された建物。13日アルビルで撮影(2022年 ロイター/Azad Lashkari)

[バグダッド/アンカラ 29日 ロイター] - イラン革命防衛隊が今月、イラク北部クルド人自治区の首都アルビルに弾道ミサイルを撃ち込んだことについて、関係筋はクルド人自治区がイスラエルと協力してトルコと欧州にガスを供給する計画を立てていたことが一因だったとの見方を示した。

イラン国営メディアは、アルビルにあるイスラエルの「戦略的」施設が標的だったと伝えたが、撃ち込まれた弾道ミサイル12発の多くはクルド人自治区のエネルギー部門に関与するクルド人実業家の別荘に着弾しており、関係者からはイラン側の意図について疑問の声が上がっていた。

イラクとトルコの当局者が今週ロイターに明らかにしたところによると、攻撃は中東の米同盟国に警鐘を鳴らすることが狙いだったが、直接のきっかけは、クルド人自治区がイスラエルと協力してトルコと欧州にガスを供給する計画だったとの見方を示した。

攻撃を受けた別荘では、新たなパイプラインを通じてクルド人自治区のガスをトルコに供給する案がイスラエルと米国のエネルギー当局者の間で協議されていたという。

イラン治安当局の高官はロイターに対し、「攻撃をどう解釈するかは彼ら次第だが、エネルギー部門であれ、農業部門であれ、(イスラエルが)計画していることは実現しない」と述べた。

ロイター
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