ニュース速報

ワールド

スコットランド議会選は独立派が過半数、ジョンソン政権との対立必至

2021年05月10日(月)07時14分

 5月8日に実施された英スコットランド議会選(定数129議席)で、スコットランド独立を目指す勢力が過半数を占めた。写真は7日、グラスゴーの開票所を訪問するSNPのスタージョン党首。代表撮影(2021年 ロイター)

[グラスゴー(スコットランド) 8日 ロイター] - 8日に実施された英スコットランド議会選(定数129議席)で、スコットランド独立を目指す勢力が過半数を占めた。第1党となったのはスコットランド民族党(SNP)で、過半数にわずか1議席足りない64議席だったが、やはり独立志向のスコットランド緑の党が8議席を獲得した。

SNPは独立の是非を問う2回目の住民投票実施を公約。スコットランド緑の党もこれを支持している。ただジョンソン英首相は、2014年に行われて独立反対が多数を占めた1回目の住民投票で問題は決着したとの理由から2回目の投票を拒否しており、今後SNPなどとの対立が起きるのは確実だ。

今回の議会選結果を受け、SNPのスタージョン党首は、新型コロナウイルスのパンデミック収束後に2回目の住民投票を行う方針を改めて表明し、ジョンソン氏が「民意」を無視しようとすれば、論外でもってのほかだと早速けん制球を投じた。

一方ジョンソン氏はデーリー・テレグラフ紙に対して「現在の状況下での住民投票は無責任かつ無謀だ」と主張。ジャック・スコットランド相は、コロナ危機とワクチン接種の取り組みを優先すべきだとの考えを示した。

SNPなどとジョンソン政権の論争が政治的に解決するとの期待は乏しく、最終的には裁判所に争いが持ち込まれる公算が大きい。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米韓制服組トップ、地域安保「複雑で不安定」 米長官

ワールド

マレーシア首相、1.42億ドルの磁石工場でレアアー

ワールド

インドネシア、9月輸出入が増加 ともに予想上回る

ワールド

インド製造業PMI、10月改定値は59.2に上昇 
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「今年注目の旅行先」、1位は米ビッグスカイ
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつか…
  • 5
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 6
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 10
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中